TOYOTA & Panasonic present『もうひとつの歴史』
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勢多


■瀬田の唐橋(滋賀県大津市)

瀬田の唐橋から眺める夕陽は近江八景の一つとされ、古くから愛でられました。斎王たちもこの紅く染まる夕焼けに、しばし心をうばわれたかもしれませんね 。
「唐橋を制する者は、天下を制す」と言われ、武将たちが東からの敵に対して最後の防衛線にしていた歴史ある橋。ゆったりとした時が流れる、古風な趣がただよっています。

■石山寺(滋賀県大津市)

紫式部が『源氏物語』を書いたと伝わるお寺。 『源氏物語』に登場する六条御息所は、斎王となったよしこ女王がモデルと言われています。
山ひとつに名所を集めたような、見どころ豊富な石山寺。特に「花の寺」と言われるほど、優美な草花は年中楽しめます。苔の生えた岩や、木々からの木洩れ日や、ここから眺める琵琶湖の景色や…どこをとっても絵になる自然の幽玄さには、心が洗われるよう。自然に溶け込んだ建物の姿も、神秘的です。その美しさゆえか、平安時代よりこのお寺をお参りする「石山詣」は人気だったそうですよ。

■草津宿本陣(滋賀県草津市)

草津は、東海道と中山道の分岐となる宿場町。 現存する本陣としては、全国最大級と言われています。斎王の群行もこのあたりを通って、さらに伊勢へと向かいました。
昔のままの佇まいを残す、草津本陣。浅野内匠頭、吉良上野介、新撰組などが泊まった証が記された「大福帳」を見ると、遠い歴史がどこか身近に感じられる気がします。お殿様専用のお風呂「湯殿」は、敵の槍が飛んできても届きにくいよう12畳ほどのスペースの真ん中にぽつんと湯船があるなど、武将たちの骨休めならではの工夫もたくさん。斎王たちの風雅な群行とは違う、力強い趣を感じる場所です。

■草津宿追分(滋賀県草津市)

この上の川を越せば中山道へ、右へ曲がれば東海道・伊勢路へと続く、分岐点。地図のない当時の旅人にとって、重要な道しるべとなったことでしょう。
今は旧草津川トンネルの南側脇に、飛脚仲間らの寄進によって設置された石造りの道標が残されています。この道標もない頃の斎王たちの群行は、国司の案内などを頼りにしたと言われているのですが…。「 知らない地を行くなんて、小さな斎王さんたち、心細かったでしょうね」と、小田さんもポツリ。