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「遥かなる大仏へのメイキング日誌」
「おれ、大仏好きだから」と二つ返事で出演をOKしてくださった、大俳優・緒形 拳さん。 彼との出逢いが、大仏の旅への始まりでした。ちょっと長いけど、こまめに更新していきます。 ぜひ、読んでください。
10/1(金) 行基さんの、お墓参り
快晴。今日は、江戸時代に行われていた銅の鋳造作業を再現し、遥か昔、大仏造立の苦労の一端を体験する。再現してくれたのは、大阪市文化財協会の伊藤さん。炉に炭を入れ、銅の地金を溶かし、鋳造する作業。初めて試みた際はなかなかうまく出来なくて苦労したとのこと。緒形さんはしきりに感心。「いまどき、あんなに真剣に仕事に打ち込む人はあらへん。仕事が好きなんやなあ」。午後、竹林寺の行基の墓へお参り。行基さんに良い番組が出来ることを祈る。
【銅の精錬を見学。午後から竹林時へ】
大仏には、銅が500トンも使われています。しかし、当時は、まだ銅を精錬する技術などない時代。どのようにして、精錬していたのでしょうか。今日は、大阪市文化財協会・保存科学室の伊藤さんに、当時の銅の精錬工程を見せていただくところから、旅を始めました。銅の精錬は、木炭だけでは難しく、伊藤さん自身も当時の資料を繰り、何度も失敗を繰り返し、諦めかけた頃にようやく成功したといいます。1083℃でドロドロに溶けた液状の真っ赤な銅から、吹き出す熱気!!伊藤さんもその熱気で汗まみれ。歴史を後世にしっかり受け継ぐ人たちがいてくれることを、とても大事に思いました。
午後からは、行基のお寺がある奈良・竹林寺へ。緒形さんは墓標に静かに手を合わせます、大仏建造の尊敬の意を込めて。そのシーンを撮り終えた緒形さんは竹林寺に立ち寄り、お茶をいただきながら、絵馬に願を・・・「遥かなる大仏への道。いい番組になりますように」。
次は、暗峠。かつて行基が山林修業した、大阪と奈良を結ぶ街道です。石畳が歴史の深さを醸し出しています。石畳を踏みしめながら背筋をのばし、まっすぐに歩く緒形さん。峠の頂上付近は奈良の町を一望でき、田園風景と重なってとてもすがすがしい風景でした。
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