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「遥かなる大仏へのメイキング日誌」
「おれ、大仏好きだから」と二つ返事で出演をOKしてくださった、大俳優・緒形 拳さん。 彼との出逢いが、大仏の旅への始まりでした。ちょっと長いけど、こまめに更新していきます。 ぜひ、読んでください。
9/30(木) 信楽で、信楽焼をゲット
台風一過で、気持ちの良い秋晴れ。緒形さんは東京始発の「のぞみ」で京都入り。さすがにお疲れの様子。京都から車で京都・山城町の木津川べりに建つ泉橋寺へ。行基の足跡を寺の関係者から聞く。近くの蟹満寺へも立ち寄り、大仏のモデルになったとも言われている釈迦如来坐像を拝観。緒形さん「非常に良かった。お顔が美しい」と感動した様子。カメラマン「その顔を狙っていました」。この後、当初大仏造立が計画された地、焼きものの里でも有名な滋賀県信楽町へ行く。緒形さんにとって32年ぶりの信楽。緒形さんは、焼き物にすこぶる興味がある様子で撮影の合間にいくつかの信楽焼きを買われる。緒形さん「大仏は、今が旬と違うか!?1250年余り立った今の大仏が良い。おれも(67歳になった)今が良い」と、満面の笑顔。
【木津川のほとりから、たぬきの里・信楽へ】
天平15年、42才の聖武天皇は、現在の滋賀県信楽の地で、大仏を造ることを宣言しています。狸の焼き物で有名な、あの、信楽焼の里です。今日は、その足跡を追って、京都・滋賀方面を旅しました。
まず、立ち寄ったのが、山城の泉橋寺。ここは、聖武天皇が、行基に会いに来て、大仏造立の協力を要請しに来たという伝説のお寺です。現在の泉橋寺を守っているのは佐々木のおばあちゃん。お茶をいただきながら、お寺に伝わる様々なエピソードを聞きました。朝早くからの撮影で、お疲れだった緒形さんも、お茶菓子のどら焼きをほおばって、ほっとひと息。
信楽に向かう途中、蟹満寺へ。本堂の国宝・釈迦如来坐像は、大仏のモデルにもなったもので、わが国初期の丈六金銅仏として有名、薬師寺金堂の薬師如来坐像(国宝)に比べられる秀作とされています。緒形さんはそれを拝むことができて上機嫌。「おごそかで、きりっとしている」と賞賛!
いよいよ信楽(紫香楽)へ。名物の狸が、にこにこ迎えてくれます。街の歴史は、聖武天皇がここに都・紫香楽宮を造ったときから始まりました。宮殿の屋根瓦や食器づくりをきっかけに、焼きものが栄えたようです。焼きもの好きの緒形さんは、興味津々。工房で職人の上田さんにインタビュー。土をこねながら、この地の自然と焼き物の関係の話をしていただきました。
つづいて、紫香楽宮に隣接する国分寺・甲賀寺跡へ。しかし、お寺の面影はなく、小高い丘にお社が祀られているだけ。かつてここに都があったことは想像もつかないくらい素朴。緒形さんはお社に手を合わせ、歴史の面影に想いを馳せました。
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