米はもともと東南アジアから南アジアにかけての暑い地域の植物である。しかしながら、日本の米の主産地は東北・北陸など比較的寒い地域である。これにはいくつかの理由がある。
・東北地方といえども夏の数ヶ月間は米の生育に適した気温になる(秋田とナポリ、マドリードはほぼ同じ緯度)。
・しかし、安定的に収穫するためには、田植え期の寒さや、時折訪れる「冷夏」に耐える品種が必要である。日本の米の品種改良は、寒さとの戦いという部分が大きいのだ。
近年になって、「きらら397」など、北海道でも栽培可能な品種も登場するようになった。
・東北・北陸地方には、水田を作るのに適した平野が豊富であること。
以上が主な理由といわれているのだ。 |