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藤村ディレクターの場合

はじめまして。テレビ大阪報道部、2年目の藤村です。
チーフディレクターにすっぴん写真を掲載された藤村です。

藤村の担当したパートは「イチゴ物流」…
ではなく、イチゴを運ぶ段ボールを作る会社を密着しました。

実はこのイチゴ専用段ボール。
すごい技術が使われています…。
(秘密は、オンエアでチェック!)

この段ボールを作っているのがレンゴーという会社です。
きっとあなたも使ったことがあるはず。
だって、業界トップシェアなんですもの…。

この段ボールもひっくりかえすと…

…よいしょっと。

ほら、レンゴーの文字が。
あなたの横にある段ボールも裏返して見てください。

よく考えたら段ボールってすごく身近ですよね。
母親の仕送りも段ボールで送られてくるし、
ネット通販で買ったあの商品も段ボールで送られてくる。

そして、実は、すごくカラフル。
段ボールのプリントで中に何が入っているが一目瞭然です。
取材中も見とれることがしばしばしば…。
カメラマンにたくさん撮ってもらったのですが、
オンエアにのらないカットがたくさん出てしまいました。
カメラマンさんすみません。

さて、今回の主人公は段ボール会社・レンゴーで働く女性。

彼女たちはレンゴーのデザイン・マーケティング部門で働いています。

しかし!彼女たちが手がけるのは段ボールのデザインだけではありません。
その詳細、段ボール会社の最先端ビジネスについてはオンエアで…。

悔いが残るのは、取材したのに放送できなかった映像がいっぱいあること…。
限られた時間の中で表現する厳しさを改めて痛感しました。
京都のいちご専門店「マガザン・デ・フレーズ」さんにも
取材に行かせていただいたのですが…。尺の都合で、本当にすみません。
素敵ないちごケーキがいっぱいでした。

最後に。今回、カイロスのナレーションを担当してくださったのが、
じゃーん♪

テレビ大阪・アナウンサーの顔・酒井健治兄です。
パートごとに声色を変えていただいて、まさに七変化。
「カイロスの微笑X」の華麗なるナレーションにも注目ならぬ“注耳”して
ご覧下さい!

白石ディレクターの場合

タイ・バンコクから飛行機で1時間ほどの距離にあるラオス。
国土面積は、日本の本州と同規模です。

番組でも紹介していますが、
ラオスに進出したシャツメーカーは、
工場で働く人たちの教育にも力を入れています。
工場では、整理整頓や掃除など、
「ニッポンのモノづくり」の基本が徹底されていました。

ただ、取材を進めるなかで印象に残る言葉がありました。
「ここは食うに困らない国」。

ラオス人の多くが農家出身のため、
極端に言えば、お金がなくても実家に戻れば「飯が食える」のです。
だから人によっては、仕事が嫌になればすぐ辞める。

国連が「最貧国」として定めるラオスに対し、
『ハングリー精神』の塊みたいなイメージを持っていたので、
ラオス人の“意外“な国民性を知ることができました。

“意外”と言えば、もう1つ。

実は・・・ラオスで撮影カメラが故障しました。
  (後日、電気回路の故障が原因と判明)
一瞬頭の中が真っ白になりましたが、
代替カメラを借りることができ、何とか取材は予定通り終了。

ラオスパートのVTRは、物流の「リスク分散」が1つのテーマだったのですが
「リスク分散」が必要だったのは、私自身でした…。反省。

平岡ディレクターの場合

みなさん、お久しぶりです。
テレビ大阪経済ドキュメンタリー「カイロスの微笑」第5弾を
無事オンエアできることになりました。
今回、制作メンバーは私のほか、この2人です。

右は入社2年目、そして〈期待の新人〉と言われて2年目の藤村さん。
岩手出身の落研出身で、いつも冗談を言って和ませてくれる
…ということは一切なく、
私が話しかけても「忙しいので、手短にお願いします」と言う後輩です。
ちなみに写真は、いまブログ界隈の女優でハヤリのスッピンです。
連日の編集で肌が荒れているのが原因のようで、
写真を撮ったら、「女心が分かっていない」と叱られました。

そして左はディレクター暦10年・白石君。
こちらは、福岡出身。取材に対し真摯で、実直で、熱い男。
普段は無骨なんですが、
酔うと(特に「黒霧島」が入ると)博多弁となり、そして……
……やはり書くのは止めておきます……。

さて、おかげさまで「カイロスの微笑X」があさってオンエアとなります。
そのオンエアを前に
「番組」の見所、ポイント、裏話を3人で代わる代わる書きたいと思います。
短いお付き合いとなりますが、宜しくお願いします。

さて新作制作にあたり、全作品を見直しました(毎回していることなのですが…)
改めてハッとしたのが今年3月にオンエアした第4回
それは、内容ではなくCMにです。
CMのほとんどが「AC」(公共広告機構)でした。
オンエアしたのは3月26日。
東日本大震災直後でした。
番組を制作しながら、あの東日本大地震が起き、
葛藤しながら作ったことを思い出しました。

あれから9ヶ月。

先月、個人的に被災地に行くことがあったのですが、
まだまだ「普通の暮らし」には程遠いのが現状でした。
改めて被災地の一早い復興を心から祈っております。

そして。
全作品を見ることで、
「番組を作ることができる喜び」「感謝」が、毎回、沸き起こるのです。

忙しい中、トコトン付き合っていただいた取材先の皆さん。
カメラマン、そしてアシスタント。
番組制作をバックアップしてくれる社内各担当。
この1ヶ月、番組に集中する環境を作ってくれた報道部のみんな。
そして、番組を立ち上げた初代プロデューサー。
言わずもがな、番組を毎回楽しみにしていて下さるみなさん。
色んな「感謝」が心の中を巡ります。
格好付けているようですが、本当に偽らざる気持ちです。
制作過程で、しんどい時は必ずありますが、
この「感謝」を思い出すと、そのしんどさが自然と消えていきます。

そして、感謝は感謝でも“Special Thanks”と言えば、この方です。

番組案内人・國村隼さんです。

今回のロケ地の1つは、テーマ《物流》の象徴「大阪港」。
ロケは「今年1番の寒さ」の中で行われました。
平岡が鼻水を垂らしながらダウンジャンパーにくるまる中、
國村さんはジャケット1枚でビシっと決められ、
いついかなる時も格好の良い國村さんでした(ため息)

このほかのロケは、《物流》に欠かせないモノを作る、ある工場でも…。
実は大阪港とこの工場は、セキュリティーの都合などで
ヘルメットをかぶることになり……
普段はなかなか見ることができない(?)
ヘルメット姿の國村さんにもご注目下さい。

そして、國村さんはロケ前に、
必ず「仮編集中」のVTRを見て、
「視聴者目線」でアドバイスしてくれます。
私たちにとって、実は「一番最初の視聴者」で、気付かされることばかり…。
今回も國村さんの一言がきっかけで、取材し直した場面、構成も多々あります。
つまり、私たちスタッフが、より良いVTRを作る「案内人」でもあります。

さて、最後になりましたが、
今回、私が主に取材したのは…
「アユ」です。
歌手の「AYU」ではありません。「鮎」です。

「物流」をテーマに事前取材をしていたところ、
物流の方から、「オモシロイ人」と紹介されたのが、こちらの社長。

どんな方かと言えば、ズバリ。
「ビジネス」ではなく「商(あきない)」という方が似合う方です。
以前、弊社の別の番組でも取材させていただいたようで、
ご縁も感じました。

そしてこの社長が、主軸となって進められたのが、
アユを高知から東京に送る一大プロジェクト!
プロジェクトの背景に悲しい現実も見えたのですが、
一方で、新たな物流の可能性にも触れることができました。
みなさんにきちんと伝えられるよう、
そしてさきほど書いた「感謝」の気持ちを胸に
最後の最後まで良いものになるよう気合を入れたいと思います!