清国への貢ぎ物の白布を盗んだ者たちを捕らえたサン。彼は王に自ら願い出て、この罪人たちが朝廷の重臣と通じていることを突き止めるため、取り調べを行う全権を得た。だがサン自身の名前で出された通達により、罪人たちは牢から連れ出され殺されてしまう。身に覚えのない命令に通達が偽造されたと訴えるサンだが、玉印も筆跡もサンのものとそっくり。大臣たちは遠回しに、罪人が重臣と通じていることを証明できないため自ら罪人を消したのだと、サンを非難する。
一方、テスはパク・タルホやナム・サチョとともに、逃げたごろつき二人にさらわれたソンヨンを必死で捜していた。
ソンヨンの妙案により、無事に清国へ白布を贈ったサン。手柄を褒めるため訪れた図画署で、先日の宴に来ていた茶母がソンヨンだったと知る。すぐに内官ナム・サチョに命じ、ソンヨンを家まで迎えに行かせるが、ソンヨンはイ・チョンに頼まれ、ある良家の奥方の肖像画を描く手伝いをするため出掛けていた。ソンヨンが留守だったと聞き落胆したものの、どうやらパク・タルホとテスも一緒に暮らしいるらしいと知り、サンは三人の無事を喜ぶ。
白布を盗んだごろつきたちは、サンの失脚を狙う黒幕から都を離れるよう言われていた。しかしテスに恨みを持つごろつきの親玉は、その前にテスを始末しようと、彼をおびき寄せるためにソンヨンを誘拐してしまう。
清国の大使をもてなす宴でサンとソンヨンは再会するが、サンは図画署(トファソ)の茶母(タモ)が、ソンヨンだとは気付かない。ソンヨンは宴の席で大使の目に留まり、その晩、大使の部屋へ行かされることに。支度をするため連れていかれそうになるソンヨン。しかし見かねたサンが茶母は職分が異なると言ってそれを止める。機嫌を損ねた大使は、この者が官妓とは違うことを証明せよとサンに詰め寄り、結局ソンヨンはその宴の席で絵を描くことに…。
一方その頃、成り行きで貢ぎ物の白布を盗む手伝いをしてしまったテスは、サンがすべての責任を問われると聞いて、良心の呵責にさいなまれる。
自害した刺客の口から出た毒が顔料の一つだと知り、都で唯一その使用を許されている図画署に内官を忍び込ませたサン。しかし内官は、水死体となって発見される。だが彼はサンに暗号を残していた。暗号から、王より一任された清国使節団との会見に何か陰謀が企てられていると察したサンは…。
その頃、ソンヨンは図画署で絵を描いているところを見つかり、紙や顔料を盗んでいる疑いをかけられていた。実際は捨ててあったものを使っただけなのだが、ソンヨンの身を案じた画員のイチョンに促され、監禁されていた納屋から抜け出してしまったところを運悪く見つかり、彼女はますます窮地に追いこまれてしまう。
9年後のある晩、サンは刺客に狙われる。ちょうど幼い頃のソンヨンとテスに名を呼ばれる夢を見て目覚めたサンは、刺客の気配を察知し事なきを得るが、誰が差し向けたのか聞き出す前に刺客は毒を飲んで自害してしまう。すぐに兵が集まり、国王、英祖(ヨンジョ)もやってくる。見張りの兵や護衛官もいながら、なぜ刺客が入り込めたのかと怒る英祖。その英祖の命を受け、護衛官が刺客の死体を片付けにいくと、なぜか寝殿には死体はおろか刺客が押し入った形跡すらない。刺客を見たのはサン唯一人。宮中には、サンが乱心し幻を見たとの噂が広まる。
一方、9年前、命を狙われ都から逃げ出したパク・タルホ、ソンヨン、テスの3人。彼らは1年前、密かに都に戻っていた…。