第242号 平成15年1月31日発行

テレビ大阪ニュース


デジタル元年 全員参加で

逆風を突っ切ろう!
■新局開局の意気込みで臨む

皆さん、明けましておめでとうございます。毎年のように「デジタル元年」、「デジタル元年」と言ってきましたが、ついに本当のデジタル元年がやってきました。

昨年も押し詰まった12月18日、在阪局と足並みをそろえて総務省近畿総合通信局に出向いてデジタル放送免許を申請してきました。今年春には予備免許を得てその後に試験放送を開始し、12月から本放送を始めるという手順になっています。

延々と議論を重ねてきたこともあって、12月18日に免許申請した時は、一瞬、やっとここまで来たか、とも思いましたが、これまではほんの助走期間。本番はまさにこれからです。ここへ来るまでにもかなり多くのデジタル化準備に取り組んでもらいましたが、これからは全員作業です。

デジタル放送免許を申請するということは、形の上ではもう一つ放送局を作るということです。また形の上だけでなく、実際のところもほとんどの番組がアナログ放送とサイマルで流れるといっても、新たな電波を発射することに変わりはなく、それも未経験のデジタルハイビジョンで放送するわけですから、新局を開局するという意気込みで臨まなければ満足な結果は得られないでしょう。

世間では地上波デジタル放送に対する認知があまり進んでいるとはいえません。わがテレビ大阪社内ではそんなことはないとは思いますが、技術や一部編成など限られた部署の人たちに比べれば、多くの人たちの切迫度は薄かったと思います。これまではそれでも差しつかえはなかったのですが、これからは他人事では済まされません。自分自身の問題となってきます。


■部局間のコミュニケーションを密に

地上波のデジタル化は経営的にはしばらくの間は収入の期待できない巨額投資であり、運用経費も多大なものとなり、収支の上で大きな圧迫材料となります。しかし、立ち上がりの局面でつまずくと、私たちが取り残された存在になりかねません。スポットの落ち込みなど経営環境がかつてない厳しい中でデジタル化に取り組むというめぐり合せになってしまいました。従来以上に仕事の密度は濃くなるでしょう。部局間の壁を取りはらい、コミュニケーションを密にして全員作業で目の前の難関を乗り切りましょう。

厳しい新年の第一声となりましたが、厳しい中でこそ、私たちの力がついていくのです。アゴを引いて胸を張って、逆風を突っ切りましょう。