京アニ事件発生から5年…進まぬ昭和時代のビルの耐火改修

京アニ事件発生から5年、国と自治体では、多くの人が利用するビルの耐火対策として防火壁の設置やはしごの常設など、改修補助事業を進めています。

大阪・北区にある築54年の10階建てビルでも、大阪市の改修支援事業で数十万円の補助金を受け、6階に一時避難所を作りました。

【ビル担当者】「全部の壁を1時間耐火のものにしていて、扉も防火扉にして煙が入らないようにしています」

けがをしてしまった人のために救急箱や水、地上に降りることができる器具も常備されています。

【ビル担当者】「(消防が来て)避難はしごでそこから逃げたら40~50人入っても1時間で救助活動ができると思う。屋上にも逃げた人がいっぱいいると思うので十分行けると6階に(一時避難所を)設置している」

ただ、このビルが行ったような改修支援事業は全国でも大阪市・堺市・京都市の3つの自治体でしか行われていません。また、消防庁のデータによりますと、消火栓やスプリンクラーといった消防用設備が設置されていないなどの違反数はおよそ1万3千件あり、京都アニメーションの事件が発生してからの直近5年間でも、違反数は減少していません。

進まない防火安全対策に関して専門家は?
【京都大学大学院工学研究科 原田和典教授】
(なぜ改修が進まないか)「昭和の時代に作った建物だと避難階段などぜい弱、改修工事は手間がかかる」
(今後の対策は)「お金、スペースの制約もあるができることから少しずつやっていくしかない。もし放火されたらここに逃げようと決めておく、それで安全性はずいぶん高まるのではないか」

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