毎年、日本の春を彩る桜。いますぐに対策をしなければお花見ができなくなるかもしれません。
富田林市にある桜の名所です。実は近年異変が。
【記者】「富田林市藤沢台にある桜並木なんですが、並んでいるはずの桜の木がところどころ無くなっています」
【近隣住民】「桜のトンネルになってたからね昔ね。結構やられてる…今の状態で止まってくれりゃええけど、ちょっとさみしいかな」
【近隣住民】「この辺来た人は(桜並木を)楽しみにしとったと思うんやけど、この4、5年ですかね、急に虫が入って」
その虫がこれ、「クビアカツヤカミキリ」。黒い体に、頭部の下が赤いのが特徴です。桜の木を食い荒らします。大阪府内では2015年に大阪狭山市で初めて確認されてから、2020年には11の市町村、現在は府内22の市町村で確認されています。大阪狭山市は当初殺虫剤による対策を施したそうですが、被害は拡がっています。
【大阪府立環境農林水産総合研究所山本優一主査】「被害を受けた木を放っておくと木が枯れてしまうのでお花見の木も見られなくなる可能性が十分考えられる」
このクビアカツヤカミキリは中国や台湾などに生息する特定外来生物。桜や桃などバラ科の木に卵を産み、育った幼虫が幹の中を食い荒らし、その結果木が枯れてしまうなどの被害をもたらします。
【山本優一主査】「成虫だと見つけたらたたきつぶすとか踏みつぶすといった対応をお願いしたい」
大阪に隣接する京都府でも、2023年11月クビアカツヤカミキリの侵入や産卵の予防のため木の幹にネットを巻いたり、薬液を注入したりして対策を進めています。
【山本優一主査】「早く対処していただくと桜も残すことができるので、できるだけ早期発見、早期防除をお願いしたい」