淀川の堤防守る技術 大阪・泉佐野の土木用資材メーカーがカンボジアに貢献

大阪・淀川に使われているある防災技術が世界で注目されています。

【記者】「こちらの淀川では台風などによる、氾濫や洪水などを防ぐため、その技術が使われています」

防災技術があるのはこのコンクリートの下。私たちの目に触れることはありませんが、実は淀川のおよそ7割、甲子園30個分以上の面積でその技術が使われ、洪水や氾濫から守ってくれています。その技術を手がけているのが、大阪・泉大津市にある土木用資材メーカー。敷地の中を案内してもらうと、そこには何やら巨大なシートが。
【田中 製造部 新名徹也部長】「雨が降ると川が増水する、土手の中に水が入る。その水が外に出るときに土を持って行ってしまうので、水は出すが土を出さないためのシート」

大雨や台風がくると、土台の部分が水を多く含んでしまい、やわらかくなった土が崩れてしまうことがあります。ところが、土台の表面をシートで覆うと、水は通しても土は崩さない、安全な土台を作ることができます。

【株式会社田中 製造部担当者】「日本のたくさんの川に対応しているので、たくさんな量を欲しい時に必要なだけ作らないといけない、それができるのが私たちの力」

実はこの技術、およそ4年前に海をわたり、ある国で試験導入が始まっています。日本から南西に4000キロ、東南アジアのカンボジアです。1年の3分の1ほどが雨季で、短時間にバケツをひっくり返したような雨が降るのが特徴。

【株式会社田中 製造部担当者】「カンボジアは雨季があり、日本のように増水して水害がたくさん起こる」

開発が進んでいる首都ですら、大雨になるとこの有り様。川の水がすぐあふれてしまうため、水関係のインフラを整えることが課題となっていました。そこで動き出したのが大阪の会社、田中。2023年10月からカンボジアの大学で、土台をシートで保護する日本の防災技術を学生たちに教え始めていたのです。実は28日も社長みずから現地に乗り込んでいました。

【株式会社田中 住吉社長】「会社のサイズが小さくても(技術を)海外に展開できたり貢献できるという自信をもって将来に向かってやっていきたい」

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