物流の2024年問題でトラックドライバーの労働時間が2024年4月から規制されます。物流を確保するため、各社対策に乗り出しています。
コーヒーメーカーのネスレ日本は、JR貨物グループなどと連携し、2月から段階的に中距離輸送をトラックから貨物列車にシフトします。
【ネスレ日本常務】「ドライバー不足だけでなくCO2削減にも貢献できる」
これまで長距離輸送で貨物列車を利用していましたが、今回貨物量の多い走行距離200~350キロの中距離輸送にも拡大します。具体的には静岡の工場近くの貨物駅から大阪市内までおよそ330キロを、トラックから貨物列車での輸送に変更。数量にして、毎日40コンテナ200トン分になります。この数量を定期貨物列車を使い、中距離で輸送するのは食品・飲料業界では初めてとのことです。
【ネスレ日本物流部部長】「このままでは2024年問題を含めて製品を届けることに支障が出てくる、ビジネスを共通価値の創造の観点から続けていくためにはモーダルシフトが必要」
物流・運送業界では2024年4月からトラックドライバーの労働時間に上限が設けられる、いわゆる物流の「2024年問題」に直面していて、対策が急がれています。そこでキーワードの1つが「モーダルシフト」。これまでトラック輸送だったものを鉄道や船などの輸送に切り替え、二酸化炭素の排出量も減らすというものです。
【ネスレ日本物流部課長】「長期的かつ安定的な輸送力を確保できた」
ネスレ日本では、これまでもモーダルシフトによって二酸化炭素の排出量を年間で約22トン、トラック輸送台数も30台削減する効果が出たといいます(2020年茨城県→新潟県内)。物流の変革は今後、ますます加速しそうです。