珠洲市と輪島市の住宅 耐震化率は約50% 群発地震が強度落とす 

能登半島地震では家屋の倒壊が目立ちました。災害に対する住まいの備えが急務となりそうです。

家屋の倒壊などに詳しい金沢大学の村田晶助教です。地震後に珠洲市などで家屋の被害を確認。1階部分が潰れるように倒壊した家屋は、29年前の阪神淡路大震災と似た光景だといいます。

【金沢大学 村田晶助教】「大きさ的にも阪神・淡路大震災の神戸の揺れと同等か場所によってはそれ以上の揺れ。
建物の1階と2階を繋ぐ柱部分が折れて1回がつぶれているところは見たことがあると思う。床と基礎の部分の柱が外れていたりすると、全体的に持たなくなって(耐えられなくなって)しまうので綺麗につぶれてしまう」

地区によっては半分程度の家屋が住むことができない状況だということです。なぜ被害はここまで大きくなったのでしょうか。

【村田助教】「古い家屋が立ち並ぶ地区だった。こういった地区の屋根は能登瓦という風情のある瓦を使っていて(通常の瓦より)若干重い。屋根が重いと地震の揺れに対して弱点になる」

被害の大きかった珠洲市と輪島市の家屋の耐震化率は全国と比べても50%程度と低い数字でした。さらに。

【村田助教】「群発地震という形で能登地方特に奥能登が(ここ数年)地震の活動が続いていた。全体的に耐震強度が落ちていたというのが被害拡大につながったと考えている」

度重なる地震によって建物もかなりダメージを受けていたのです。日本全国いつ地震が起きてもおかしくない状況。すぐできる、地震に備えた住まいの対策は。

【村田助教】「生存空間を確保するような手立てをしていただきたい。寝室やリビングなどに揺れが起きた場合、逃げ込めるようなシェルター的なもの(スペース)があれば最低限そこにとどまることができるので、建物が倒壊しても空間としては確保できる。救助を待つことができる」
「住み続けることに関する安心感を得るためには、信頼のおける構造のわかる工務店の方に、自分の家がどのような状態なのか診断してもらう。日本で地震の起きない場所はない。今できることは何なのか、できるところから自分たちで整理して順番にスピード感をもって対応することが必要」

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