『338億円』これは10月末までの特殊詐欺による被害額で2022年の同じ時期をおよそ17パーセント上回っています。これに歯止めをかけようと大阪の銀行がユニークなサービスに乗り出します。
【関西みらい銀行西山社長】「いま大阪・関西で高齢者を狙った特殊詐欺がすごく増えている。これを何とか防止したい」
こう語るのは関西みらい銀行の西山社長です。12月中に新たに開始予定なのが『おやとこ安心サービス』。高齢者が被害に遭わないよう普段使っている口座に制限をかける珍しい取り組みです。
【西山社長】「生活口座が狙われる。でも生活口座に上限をかけてしまうといざというときに出せなくなるから、トラブルになるの(取り組み)は我々もしにくい。であれば逆に我々からオープンに、こんなんしときませんか?と発信することで生活口座に上限を設けませんかと」
店頭で申し込むとATMの取引限度額を1日あたり0円から20万円に制限。その金額を変更する際家族に連絡が行き、承認がないと変えることができないというオプションを付けることができます。手続きは無料です。
【銀行の利用者】「1人住まいの高齢者だと、家族はわからない。連絡が来て知っていれば安心」「今73歳なんですけど、80、90(歳)になったら子供に管理してもらえたら。連絡してもらってもいい」
【関西みらい銀行西山社長】「関西みらい銀行で先行してやるが、こういう動きが銀行全体で広がっていけばいい。自分たちの利益だけを考えている銀行は繁栄しようがない。三方よしの経営を、もう1回温故知新、立ち返る必要があると思う」