京都アニメーション放火殺人事件の裁判、犯行当時、男に責任能力はあったのか?精神科医の証人尋問が行われました。
36人が死亡、32人が重軽傷を負った京都アニメーション放火殺人事件で、殺人などの罪に問われている青葉真司被告の裁判員裁判。青葉被告はこれまでに犯行の動機について「京アニに小説を盗まれた」と話し、”責任能力の有無や程度”が争点となっています。
23日の冒頭陳述で検察側は改めて犯行当時、完全責任能力はあったと主張し、弁護側は、精神障害により心神喪失あるいは心神耗弱状態であったとし、慎重に判断するよう裁判官に求めました。
始まった精神科医に対する尋問。まず検察側の依頼で起訴前に青葉被告の精神鑑定に当たった医師が出廷し、青葉被告について「妄想性パーソナリティ障害」と診断したと説明。小説を京アニ大賞に応募するも落選した経験などから、「挫折」の責任を京アニに転嫁するために被害妄想を抱いたと指摘しました。動機は妄想により構築されたと認められるものの、犯行自体には影響していないとの考えを示しました。
次回は10月26日に開かれ、弁護側の依頼により鑑定を行った医師が出廷し、尋問が行われる予定です。