温暖化も防ぐ?オドロ木、「光る樹木」に注目 – YouTube
関西にはまだまだ面白い研究があります。ノーベル賞も夢じゃない!?温暖化を防ぐカギとなるかもしれない驚き!の発明です!
【記者】
「奈良先端科学技術大学院大学にやってきました。あたりは暗くなり、もうすっかり夜です。なんでもこの研究、暗くならないと見ることが出来ないんだそうです」
厳重に管理されているとのことで案内してもらうと…
【記者】「場所を移動して白衣に着替えました。この場所は?」
【奈良先端大・出村教授】
「ここは温室です。いろんな植物を育てている部屋があるんだけれども、ここはこの植物。「ポプラ」ですね。まだ幼木、若いポプラの木ですね」
一見 普通の木、ですよね
普通ですね。
しかし、電気が消えると… 3,2,1
【記者】「あ、光ってる」
【出村教授】「軸の方が光ってますね」
近づいてみると、よーくわかりますよ、茎の部分が勝手に光っているんです。
本当だ。すごい!照明を当てているとかではないんだよね?
はい。こちらは葉っぱの部分が明るくなっています。
最新の技術を使い電力を使わなくても自ら光る「樹木」です。
【出村教授】
「個体ごとに少しずつ光る場所がちがいます」
およそ4年の研究を経て、今回「光る樹木」を発表したのは奈良先端大学と大阪大学の共同チーム。
【出村教授】
「世の中には光る生き物が知られている、例えば「ホタル」なんかが有名。光る植物はいないわけですね。光る樹木までもっていったら夜の街を光る植物で照らすことができるという発想」
この研究の中心にいるのが「光るたんぱく質」の専門家大阪大学の永井教授です。
2008年ノーベル化学賞を受賞した 下村脩さんが発見し医療の発展にもつながった「光るたんぱく質」。永井教授らはこれを肉眼でも見えるよう明るく、様々な色に光らせる技術の開発に成功し、植物への応用を進めました。
【永井教授】
「ナノランタン(光るたんぱく質)を光らせるためには、基質というのが必要。発光基質。(これまでは)発光基質は外から入れていたんですね、植物を光らせるには。どうせなら自動的に光らせたいじゃないですか。ということで目をつけていたのが、日本に生息する「光るきのこ」なんです。その光るキノコから遺伝子をとってこようと。そういう遺伝子を用いて今光る植物の開発に取り組んでいます」
こちらの”光る花”では、花びらの部分だけが光るように調整し遺伝子を改良することにも成功しました。目指すのは、電力を使わず二酸化炭素を排出しない環境にやさしい灯りです。
【永井教授】
「世界の70%の電力が火力発電。二酸化炭素が出る、ということは地球温暖化に大きく関係してきますよね。電力を使わない方法に代替していく方法があってもいいのかなと、その一つの方法として「光る植物」です」
あの冬のライトアップで有名な御堂筋の街路樹が、自力で光る未来もそう遠くはない!?2025年の大阪・関西万博での展示に向けてさらに明るくなるよう改良を進めていきたいとしています。
【永井教授】
「世界中の人に、地球に住んでいらっしゃる方みんなに情報を発信していきたい、そういう意味では万博はちょうどいい機会かなと。社会全体がこれは将来有用だと思ってくれるような段階になって社会実装していきたい」
様々な課題はあるという事ですが、先月にはベンチャー企業を立ち上げ、まずは家などに置ける光る観葉植物の販売に向け実用化を進めていくということです。