過労自殺で労災認定の26歳医師 遺族が会見で病院に憤り 病院側は過重労働を否定

過労自殺で労災認定の26歳医師 遺族が会見で病院に憤り 病院側は過重労働を否定

2022年、神戸市の病院に勤務していた26歳の男性医師が過労自殺した問題で18日、遺族が会見を開き病院への憤りをあらわにしました。

【遺族(母親)】「もう息子は、優しい上級医になることも、患者さんを救い社会に貢献することもできません」

2022年5月に亡くなった高島晨伍さん。高島さんは神戸市の「甲南医療センター」で3年前から働き始め、2022年4月からは消化器内科の研修を受けながら専攻医として勤務していましたが、1か月後の5月に自宅で自殺しているのが見つかりました。

高島さんは亡くなるまでの3か月間一度も休みはなく、西宮労働基準監督署は直前の1か月間の時間外労働がおよそ207時間にのぼると認定。長時間労働でうつ病を発症していたとして2023年6月には労災に認定しています。

【遺族(兄)】「なかなか過酷な実態であって弟の勤務時間を見るにどう考えたって長時間労働やし200時間というのはありえない数字だと思いますし (病院側は)突出して多い時間ではなかったと言っていますがそれはどういうことなのかなと。労務管理に関して誠実に向き合っていると思えない」
【遺族(母親)】「誰も目配りしてくれる人がいない、ずっと私に言っていた。環境が彼を追い込んだと思う」

一方、病院側は17日の会見で。
【院長】「決して病院として過重な労働をしなければ片付かないような労働を負荷していたという認識はしていない。」

時間外される労働について若手医師などが専門性を身につけるための「自己研さん」も含まれていると主張しました。

【院長】「医師の自己研さん、病院業務に応じた勤務時間をどのように判定するかは極めて難しい」

高島さんの遺族は、2022年12月に労働基準法違反の疑いで病院の運営法人などを労基署に刑事告訴しています。また今後、損害賠償を求め訴えを起こす方針です。

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