今月、史上最年少で七冠を獲得した藤井聡太さん。前人未到の八冠へとさらに期待が高まる中、23日からは淡路島でタイトルの防衛をかけ佐々木大地七段との棋聖戦に臨みます。
「号外でーす!」
今月1日、史上最年少での将棋の名人位と七冠獲得は、大阪でも大きな話題となりました。そして23日からは棋聖戦第2局。七冠の防衛がかかる勝負の舞台は淡路島の温泉旅館、「ホテルニューアワジ」です。将棋の棋聖戦が開かれるのは今年で28回目。
「こちらが対局室です」
「海が眺められて素敵ですね!」
ホテルニューアワジで最初に棋聖戦が開催されたのは1996年、 阪神・淡路大震災の翌年でした。大きな被害を受けた淡路島。復興の足がかりにとタイトル戦の開催に名乗りを上げたのです。
(ホテルニューアワジ 木下紘一会長)
「羽生さんが七冠をとって初のタイトル戦、非常に多くの関心を集めた私も覚えています」
復興と共に歴史を刻んできたのがこちらの将棋盤。ニューアワジでの棋聖戦が5回目を迎え、タイトル戦にふさわしい将棋盤をと制作されました。将棋盤の裏には…
「裏にサインが!飛翔って」
「羽生さんに書いていただいた」」
真新しい将棋盤で駒音を鳴らしたのは、当時棋聖だった谷川浩司十七世名人と当時四冠だった羽生善治九段。将棋界で宿命のライバルともいわれた2人の対局は、ちょうど100回目だったそうです。
(ホテルニューアワジ 木下紘一会長)
「羽生さんから藤井さんにバトンタッチされた推移を感じる」
今夜はファンや関係者が集まり、前夜祭が開催されます。
(ホテルニューアワジグループ 大和田淳副支配人)
「実はこちらの会場は普段宿泊のお客様のバイキング会場、朝食会場になっています。今回久しぶりに前夜祭が開催される、非常に楽しみ」
棋士と交流でき、食事も楽しめる1万2000円のチケットはすでに完売です。藤井効果もあってホテルの宿泊状況もうなぎ上り!
そして、対局で気になるのは勝負メシ。今回の棋聖戦ではホテルが食事やおやつを準備します。淡路産の食材を使ったメニューを揃え熱戦に備えます。
藤井七冠がはじめてタイトルを手にした棋聖戦。それから3年。破竹の勢いで、前人未到の八冠をうかがうまでになりました。しかし、これからは常に追われる立場。
明日からの対局。この将棋盤で、令和の天才棋士がどんな一手を繰り出すのか?
歴史的な熱戦が期待されます。