https://youtu.be/JCuYqnNuxVY
(指導者)
「右足を外して、右手だけ取りにいってもいい!頑張れ、届く、目の前だ、おー」
高校生が登っているのは、団地の壁!
「こうやって貴重な経験ができることはうれしい!」
福岡と北九州、2つの政令市のベッドタウンである福岡県宗像市。50年前に九州最大級の日の里団地が誕生し、最盛期には65棟におよそ5千人が暮らしました。子ども世代が団地を離れ2千人あまりにまで減っています。ところがいま、いま大きく変身しているんです。再生に向けて9棟を壊し、住んでいた人は別の棟に移転。空いた場所に64戸の戸建てを作りました。こちらの棟は残し、交流の拠点に。この団地の棟がもともと48号棟。
「50年前から親しまれた名前というのはそのまま残したい」
団地の再生プロジェクト「さとづくり48」のメンバー、牛島さん。住民でもURのスタッフでもなく、地元の西部ガスの社員です。
西部ガスや東邦レオなど10社が2020年、2億円を出資して団地再生のための団体を設立。団地と戸建て、全体で魅力を高めようと取り組みます。
「直近で赤字にならないくらいのところで回して、まずは本気で地域の課題を解決しにいく」
具体的には…
「こちら元々は、ベランダだったところウッドデッキを配置して(直接)上れるようにして、実際にこの部屋の中では、ビールを醸造している」
1階の角部屋がなんとビール工房に。原料の大麦も地元・宗像産を使います。
「乾杯!」
1階にはカフェもオープン。地域の人に弁当も提供。こうした施設をつくり、住民と外部の人を巻き込みます。ひのさと48が単体で利益を生み出す仕組みは重要。地元住民だけでなく外から人が集まるようなシステムを構築できると、さらに持続可能性が高まる小さなビジネスも集まってきました。
こちちは、3階にあるフォトスタジオです。
「(昔住んでいた)公務員の社宅みたい。ほぼ造りも(同じで)が懐かしくて(借りている)」
自由に内装を変えられるのが魅力です。
ほかにも、ウクレレの工房に… グルテンフリーのドーナツをつくる人も。団地を働く場にも変えていきます。さらに今年5月からは高齢者の居場所作りも。
「これは梅?梅干しですね。これは梅」
「いいですね。いつも1人でいて、テレビを見るかだけでしょう」
目指すのは、新しい人を呼び込みながら、住民が健康で長く住み続けられる団地。にぎわいを生み、地域に新たな価値を作り出します。