「再生インク使用できなくしたのは違反」エコリカの訴え棄却 キヤノン・インクカートリッジめぐる裁判 – YouTube
プリンターで使われるインクカートリッジです。このカートリッジの仕様変更を巡り、大阪市のリサイクル品販売業者が大手精密機器メーカーに変更差し止めなどを求めた裁判が開かれました。訴えを起こしているのは、大阪本社のリサイクルインクカートリッジ販売会社の「エコリカ」です。
純正品のカートリッジをリサイクルボックスで回収し、インクを詰め直して販売する手法で業績を伸ばしてきました。訴状などによりますと、キヤノンが2017年に発売したカートリッジから、インクの残量を表示するICチップの仕様が変更。インクを詰めなおしてもインク残量が表示されない不具合が生じたということです。
エコリカはキヤノンの行為が独占禁止法違反にあたるとして仕様変更の差し止めと3千万円の損害賠償などを求めて訴えを起こしました。
一方のキヤノン側は「残量データの初期化はできなくても印刷は可能な設計にしていて、リサイクル品の開発も可能」と仕様変更は正当だと請求を退けるように求めています。
この判決がきょう午後、大阪地裁で言い渡されました。判決で大阪地裁の谷村武則裁判長はエコリカの訴えを退けました。この判決にエコリカの宗廣宗三社長は非常に納得できない判決」として、控訴を検討しているということです。
【エコリカ 宗廣宗三社長】
「結果的に不公正な取引が 永遠に続くのはリサイクル業者にはつらい。裁判をやっていて分かったことは、(キヤノン側は)エコリカの再利用を前提にカートリッジを作っていない、一度しかプリンターが書き換えない残量を復帰できない製品に変えてきた裁判を2.3年続けてきても、製品化ができないと我々は死んでしまう」
キヤノンは「当社の主張が受け入れられてよかった」とコメントしています。