織田信長ゆかりの寺が攻めの経営をすすめる理由

織田信長ゆかりの寺が攻めの経営をすすめる理由

https://youtu.be/2l-BkT3MXLY

名古屋で最大規模の商店街、大須商店街。その一角に一風変わった施設が…水を吐きながら光る白い龍のモニュメントに…コイや蓮の花が動く映像ショー。ここは、およそ480年の歴史を持つ「万松寺」。織田信長の父・織田信秀によって建立されたお寺で、信秀の葬儀で信長が位牌に抹香を投げつけたという逸話でも知られています。連日多くの人が参拝に訪れる万松寺。こちらの参拝客が投げ入れようとしたさい銭…実はこれ、硬貨ではありません。さい銭用に作られたコイン、「バンショウジコイン」です。コインは1枚500円。支払いはキャッシュレス決済のみです。現金を持ち歩かない人でもさい銭を投げ入れてほしいと考案され、発売から2か月でおよそ460枚を売り上げました。

(参拝者)「たまたま小銭を持っていなかったがお参りをしたかったので、ありがたい。」

外国人旅行客からも好評のようです。「このコインの意味はよく分からないけど、神聖なものであることは分かるよ。」
さらに万松寺では…「Jcoin」デジタルさい銭も導入。スマートフォンでQRコードを読み取り、金額を指定してさい銭を納めることができます。これらを手掛けたのは大藤元裕(だいとう・げんゆう)住職。実家の万松寺を継ぐ前は、パソコン関連企業を経営。マイクロソフトの創業者・ビルゲイツ氏とも仕事をしました。大藤住職がお寺らしからぬ先進的な取り組みを進めるのにはある理由が…

(住職)「(お寺は)歴史を持つがゆえに伝統を持つがゆえにディフェンスに回っている、守ろうと、でもディフェンスだけでは維持ができない。オフェンス(攻めの経営)をしないといけない。」

いまお寺は、檀家離れなどにより経営が苦しくなっています。2040年には3分の1のお寺が消滅するという試算も。全国でお寺の数が最も多い愛知県も例外ではありません。そんな中で、檀家に頼らない攻めの経営を模索してきた万松寺。歴史あるお寺だけに、批判はなかったのでしょうか?

(住職)「新しいことをやるには必ず批判はついてくる。批判は覚悟したうえでそれを説得できる考えをもって順々に改革を進めていくことが重要だと思う。」

大藤住職の改革はほかにも…こちらの青く輝く空間は納骨堂。コンピューターで制御され、遺骨が納められた場所を光で示してくれます。また、本来はお寺に出向いて受け取る御朱印もwebで受け付け。郵送で授与します。お寺に来てもらう人を増やすため、まずは興味を持ってもらうことが大切だと話す大藤住職。これらは全て、お寺を身近に感じてもらうための仕掛けです。様々な改革によって、御朱印やお守りなど授与品による収入は
12年で13倍に増えました。

(日経記者)「檀家離れが進む中、お寺は新たな収入源の確保が必要。伝統や歴史を守りつつ、新しい取り組みでお寺に興味を持ってもらうという万松寺の姿勢は、全国7万以上ある寺院にとって経営のヒントになるのでは。」

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