岸田総理が選挙の応援に訪れていた和歌山市の演説会場に、爆発物が投げ込まれた事件で、容疑者とみられる男性が選挙制度に対する不満を2022年、神戸地裁に訴えていたことが分かりました。
岸田総理への襲撃をめぐっては、威力業務妨害の疑いで兵庫県川西市の無職木村隆二容疑者が現行犯逮捕され、17日送検されました。捜査関係者によりますと、神戸地裁の裁判記録から住所や氏名などが木村容疑者と同じ男性が民事訴訟を起こしていたことがわかったということです。
男性は2022年6月、7月10日投開票の参議院選挙に立候補しようとしたが当時23歳で被選挙権を満たさないことなどから、立候補できないことを法の下の平等などを定める憲法に違反すると訴えていました。神戸地裁は公職選挙法の年齢要件などには合理性があるとして2022年11月に請求を棄却していました。事件をうけて大阪府の吉村知事は、10月に大阪・堺市でＧ7の貿易大臣会合が行われることから、警備体制の強化を図る考えを示しました。
（吉村知事）
「暴力で民主主義を破壊する行為はあってはならない。それがまかり通ればめちゃくちゃな社会になる。警備面はＧ７を含めて、選挙中の遊説を含めて、警備は強化していく」
