斉藤雪乃の「由布院ツアー」旅日記 2013年1月12日(土)更新

二日目

由布院の朝。冷たい空気に気持ちがしゃんとします。この時間の金鱗湖はとても幻想的。温泉の湯気が湖面を漂い、時に風のいたずらで表情を変えます。朝風呂もよし、朝散歩もよし。早起きは三文の徳ですね。先週に引き続き御三家を巡る豪華旅。お次は山荘無量塔へ。ここで昼食をいただき、特別にお部屋を見せて頂きました。本当に山の中にあって姿をなかなか見せない所は大人の隠れ家そのもの。フロントは先代のこだわりで新潟の古民家を移築したのだそう。それだけでなく驚いたのがバーラウンジ。戦時中の頃にアメリカで使われていた大きなスピーカーが今も活躍。まるでそのために古民家が建てられたような、音を楽しむ素晴らしい空間が広がっていました。お部屋は一棟まるごとが一部屋。囲炉裏を囲んで三田村さん、どうやらお祖父さまのことを思い出したご様子。思い出話に心も温まりました。あっという間に時は過ぎ、本日のお宿・亀の井別荘へ。足元にあった象さんの置物をたどると談話室へ行けるなんて、遊び心があって嬉しい。お部屋はどこをとっても絵になります。そしてお料理。これぞ後に引く美味しさ。どのお料理を食べてもそれぞれの旨さが記憶に残るのです。三田村さんも大絶賛されていました。由布院を旅立つ朝。ひとり露天風呂で温まる。山の空気に鳥のさえずりだけの中で。すべてが贅沢そのものでした。いつの日か自分のために来よう。そのときまで自分を磨き、眼を磨く。由布院は若輩者の私に本物の上品さを教えてくれた気がしました。放送は19日土曜日夕方6時30分からです。お楽しみに。

初日

こんにちは、斉藤雪乃です。冬の旅。寒いからこそ出会えるものがあります。空、音、空気、そして味。まるで厳しい冬を待ち構えていたような極楽の地。それは大分県由布院です。なかでも御三家と呼ばれる旅館が三箇所あり、超一流のおもてなしが旅人を癒してくれます。そんな御三家の宿をすべて体験する豪華な旅が始まります。久大本線由布院駅。外国の礼拝堂をイメージした駅舎に、特急『ゆふいんの森』がオリーブグリーンの輝きを放つ。そんな眺めを1番ホーム上の足湯から眺められるのも温泉地ならではでしょう。通りをまっすぐ進んで湯の坪街道へ。ずらっと並ぶお店は昔ながらの雰囲気。自然豊かな地に溶け込むような町並みです。あっ、三田村さんもうお土産を購入。美味しいものを繋ぐひとのふれあい。その瞬間に立ち会ってこそ生まれる、旅の醍醐味ですね。街道を進んで御三家のひとつ『玉の湯』へ。森の小道のようなお庭を通って玄関口へ着くと、そこからは離れの客室。静かな空間を歩くと心が落ち着きます。ゆったりとした客室はいくつもの部屋に分かれていて、檜風呂には温泉がたっぷりと。贅沢な時間が過ぎていき、お夕飯は地酒とともに、由布院の冬の幸をふんだんに使ったお料理に舌鼓。締めくくりは夜の談話室。暖炉の薪がパチパチとはぜる音に一日をぼんやりと思い出しました。さぁ貴方も番組を通して由布院・御三家の世界へ。放送は1月12日土曜日夕方6時30分から。来週は御三家の残りの2つの宿を訪ねます。