海と陸 -16歳のプロボクサー- 世界は君をまだ知らない -ANOTHER STORY-

2014年12月28日(日)深夜0:24〜

2013年、兵庫県三田市に2人の16歳ボクサー、服部海斗と加納陸がいた。
日本ボクシングコミッション(JBC)の規定ではプロテスト受験資格は17歳から。
国内ジュニア最高峰の大会を制している二人は、海外を主戦場とする決意をして、
2013年12月にフィリピンでデビュー戦を戦った。
日本で唯一の“16歳のプロボクサー”誕生である。

彼らの目標は井岡弘樹の持つ国内最年少新記録となる18歳9か月10日を抜いて世界王座を獲得すること。

「誰もやったことのないことをやりたい」
海斗と陸は、国内デビュー前に海外で戦い、まずはアジアタイトルの獲得を目指した。
国内デビューを前にアジアタイトル獲得となれば前人未踏の偉業。
“世界王座への最短の道”を突っ走る海斗と陸だが、思わぬ悲劇が彼らを襲う。

2014年3月、所属先の大成ボクシングジムで練習中の海斗が突然倒れた。
急遽、病院に搬送され、精密検査を受けたが、診断結果はまさかの白血病。
フィリピンでのプロ第2戦を前に、海斗は病魔との闘いを余儀なくされた。

陸はデビュー戦こそつまずいたものの、異国の地で6戦を経て着実に力をつけていった。
16歳とは思えない強さを海外のリングでも見せつけると、大きなチャンスをものにする。
目標としていたWBAアジアミニマム級王座決定戦への出場だ。

一方の海斗も「再び陸と同じリングにたつ」と骨髄移植を決意したのだった。

服部海斗と加納陸。
カメラは16歳のプロボクサーの過酷な生き様とそれぞれの戦いを追った。

服部海斗
服部海斗
1997年7月10日生まれの16歳。
大阪市西成生まれ。
小学校4年からボクシングを始め、6年生の時にU-15全国大会35kg級で優勝。
身長155cmの左ボクサーファイター。
加納陸
加納陸
1997年11月16日生まれの16歳。
兵庫県川西市生まれ。
小学校4年からボクシングを始め、2012年にU-15全国大会47.5kg級で優勝。
身長159cmの左ボクサーファイター。