柔道66キロ級 東京五輪代表決定戦
丸山城志郎が柔道史上初のワンマッチ決戦に挑んだ

“日本刀の切れ味”と呼ばれた内股を武器に
東京五輪での金メダルを狙う世界王者 丸山城志郎。
しかし、丸山の男子66キロ級は、
男女全14階級のうち唯一五輪代表が決まっていない階級であった。
「東京五輪の星」と期待される前世界王者の阿部一二三もまた
この階級での金メダル獲得を目指していたためである。
対戦成績は丸山の4勝3敗。
たった1つの日本代表の座を争い、
宿命のライバル対決が繰りひろげられていた。

そして、12月13日(日)
「どちらが出ても金メダル」と言われた世界一熾烈な戦いは、
”柔道 史上初のワンマッチ決戦”にて決着の瞬間を迎えた。
24分間の激闘-
歴史に残る死闘の裏側にカメラが密着した。

妻に…大野先輩に…ライバルに…

24分間の死闘に敗れた丸山は30秒近く言葉を発することが出来なかった。
「ひたむきにやってきた。自分を信じて、妻を信じて。
 そして毎日一緒に稽古とトレーニングをしてくれた大野先輩に
 感謝の気持ちでいっぱいです」
絞り出したのは感謝の言葉。

いくつもの敗戦や挫折を経て成長してきた柔道人生だった。
2014年に左膝前十字靭帯を断裂し、リオ五輪代表入りは消滅…
1年半試合には出場できず、その間に頭角を現したのが阿部一二三。
必死のリハビリに耐え戻ってきたが待っていたのは厳しい現実だった。
時の世界王者・阿部一二三に一本負け

それでも2018年に結婚した妻 クルミさんの献身的な支えもあり
男は再び立ち上がった。

柔道 史上初のワンマッチ決戦まで750日
丸山城志郎の人生を懸けた戦いが始まった。

丸山城志郎 PROFILE

  • 男子66キロ級日本代表
  • ミキハウス所属
  • 1993年8月11日生まれ(27歳)
  • 宮崎県出身 奈良県天理市在住
  • 2018GS大阪優勝
  • 2019GSパリ優勝
  • 2019GSデュッセルドルフ優勝
  • 2019世界選手権優勝
  • 2019‐2020世界ランク1位

フォトギャラリー