『墨』は、黒い色のもとになる『すす』と接着剤の役割を持つ『にかわ』を混ぜ合わせたものです。
『すす』は、ものを燃やすときに炎の先から出る、黒いもえかすです。
できるだけ『すす』の粒が小さくなるようにするため、『松の木』や『なたね油』を、小さな炎で何日も燃やし続けます。
『にかわ』は、動物の骨や皮を石灰水に浸してから煮出し、その汁を乾燥させて作ります。
『にかわ』を水に溶かし、温めながら『すす』を加えて混ぜ合わせると、真っ黒なだんごのようになります。
これを手や足でもみ、できあがった『墨玉』を型に入れます。
そして、半年ほどかけて乾かせば、わたしたちが使っている『墨』が完成します。
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