水分子と油の分子は、それぞれが同じ分子どうしで引き合う力によって集まっているので、混ざらないのです。
通常、(同種であれ異種であれ)それぞれの分子の間には「分子間引力(ファンデルワールス力)」という力が働いており、少しでも表面積が少なくなるように集まろうとする性質を持っています。
ところが、水分子の場合、分子内の電気的なバランスが偏っているため、同じような偏りを持ったものどうしで特に強く集まろうとするのです(この結合を通常の分子間引力と区別して、「水素結合」と呼ぶ場合もあります)。
水分子どうしが強く集まろうとするため、残された油の分子どうしもまた強く結びつき、その結果、同じ分子どうしがしっかりとスクラムを組んで、水分子と油の分子は互いに弾きあうようになります。だから、水と油は混ざらないのです。
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