『ステンレス』がサビにくいのは、表面に薄い膜ができることによって中まで『酸素』が入り込めなくなるからです。
『ステンレス』は、鉄に『クロム』や『ニッケル』などを混ぜた『合金』です。
ふつうの『鉄』が空気中の『酸素』に触れると、鉄と酸素が結びついて赤い『サビ』になります。
しかし、『ステンレス』の場合、『クロム』が『酸素』に触れたときに、表面に『不動態皮膜』という安定した薄い膜を作り、それ以上『酸素』と結びつかないようになります。
この膜は非常に薄く(数ナノメートル程度)、摩擦などによってすぐ傷つきますが、その都度再生し、『鉄』がサビないように守ってくれるのです。
しかし、表面に傷が入った状態で食塩水につけておいたり、油汚れを放置したりすると、膜の再生が間に合わずに、サビてしまうのです。 |