あなたがこの冬、着たくなる服がここにある

 安い中国製品に押されて苦しむ繊維業界。ユニクロの一人勝ちと言われる中、かつて紡績の中心地として栄え、 「東洋のマンチェスター」と呼ばれた大阪で、<機能性>を武器に復活を目指す動きが起きていた。
 番組が出会った2人の男がいる。1人は〈糸の魔術師〉と呼ばれる「大正紡績」(大阪府阪南市)の近藤健一氏。 見た目は“大阪の普通のおっちゃん”。しかし、彼が紡ぐ糸に、誰もが知っている世界中の名だたるブランドが殺到している。 「俺の綿で世界を幸せにする」が哲学の彼が使う素材の全てはオーガニック。そこには、ある思いがあった…。
 そしてもう1人は〈サムライ・デザイナー〉こと、繊維総合商社「瀧定大阪」(大阪市中央区)の横井達也氏。 業績が低迷する中、会社の「明日」を託され、今秋、本格デビューを果たした高機能の新素材で勝負をかける。 番組では、この企画の立ち上げ段階から密着。現場の苦労や汗、喜びを丹念に追った。
 “日本凋落”のニュースが相次ぐ中、2人の男から見えてきたのは「メイド・イン・ニッポン」に対するプライドだ。 チャンスの神様・カイロスは果たして微笑むのか…。

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κατρõς =〈機会(チャンス)〉の擬人神。
ゼウスの末子とされ、オリュムピアにその祭壇があった。
彼の後部は禿げているが、前部に長い髪がある姿で彫刻に表されている。
【ギリシア・ローマ神話辞典/高津春繁著(岩波書店)より引用】

西洋にはこの神に由来する「チャンスの神は前髪しかない」との諺があるが、 「好機はすぐに捉えなければ後から捉えることは出来ない」という意味。
海外製に押され低迷を続けてきた日本の繊維産業に今、復活の兆しが見え始めています。そのキーワードは「高機能性」。ユニクロのヒートテックを始め、繊維は衣料だけでなく飛行機のボディなどにも使われるようになりました。そんな中、かつて日本経済を牽引した大阪の繊維産業も今、確かなモノづくり技術で活路を見出そうとしています。とかく元気がないといわれる大阪で、チャンスを求めて奔走する製造、卸、小売りそれぞれの生き生きとした姿をぜひご覧下さい。
(プロデューサー 報道部 綱沢啓芳)

ナビゲーター:國村隼

カイロスの行く先を10000倍楽しく見る方法

國村隼

経済ドキュメンタリーと聞くと、何やら退屈で小難しい内容を想像されるでしょうが、 私がご案内するこの「カイロスの微笑」には我らが大阪にいる、 素晴らしくユニークかつ魅力的でパワフルな人達がいっぱい登場してきます。

そして、それぞれの人物にピタリとカメラが張り付いて、連れていってくれる
その世界は・・・

ここから先は、どうかこの番組をご覧になってください。私はこの番組にかかわって、本当の大阪の、 日本の底力を初めて知ったように思いました。どうか皆さんも、この番組を見てから、 未来が明るく面白いことになりそうな、そんな気持ちになって下さい。ナビゲーターとして、私、國村隼が保証いたしますとも。

[プロフィール]
「KILL BILL vol.1」など国内外の数々の映画・ドラマ・CMなどで幅広く活躍。
本年は「板尾創路の脱獄王」(主演)「花のあと」「てぃだかんかん」「アウトレイ ジ」「オカンの嫁入り」(公開中)「相棒-劇場版U-」(12月公開)などが公開。ド ラマでは「大仏開眼」「親父の一番長い日」(主演)「芋たこなんきん」「空飛ぶタ イヤ」など多数。
10月から始まるTBS日曜劇場「獣医ドリトル」にも出演。09年NHK「行列48時 間」(主演)日本テレビ「ギネ産婦人科の女たち」の好演で、第47回ギャラクシ−賞 奨励賞を受賞。その圧倒的な存在感と演技力で高い評価を得ている。

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