シーズンもいよいよ終盤に差し掛かってきた鮎の友釣り。今回は迫力たっぷりの大鮎釣りを紹介する。
フィールドは熊本県を流れる球磨川。
ここは最上川、富士川とともに日本三大急流の一つに数えられる激流の川だ。
それゆえ球磨川で育った鮎は大きくて逞しい。9月に入ると連日のように尺鮎、つまり30センチを超す巨鮎が釣れだすという。
釣り人は高知の名手・有岡只祐。球磨川で竿を出すのは初めてだ。そこで今回は北九州に住み球磨川の釣りに詳しい伊藤隆介さんに案内をお願いした。
釣行初日。まずは『高千穂の瀬(西瀬)』に入る。有岡が瀬の中へ立ちこみ、オトリ鮎を送り出すと〈ドスンッ!〉10メートルの竿が大きくしなる。「鮎かな、コレ!」有岡自身も疑ってしまうほど強烈なヒキだ。引きずられながら何とか寄せてくると…、27センチを超す大鮎。太々として、とても重量感がある一尾だ。その後も立て続けに25センチオーバーが掛かる。午前中は球磨川の鮎の強烈なパワーに圧倒されながらも、どうにか20尾ほど釣り上げた。
そして夕方、ようやく球磨川の釣りに慣れてきた有岡は伊藤さんに案内されて『熊太郎の瀬』に入る。伊藤さん曰く「もっとも球磨川らしい」ポイントだという。立っているだけでも体力を奪われるほど強い流れ。有岡は辛抱強く攻める、すると…、竿が大きく弧を描く。体ごと持っていかれそうになるのを必死に耐えて引き抜く。釣れたのは29.2センチ。堂々とした魚体、まさに球磨川の鮎と呼ぶに相応しい一尾。これでも十分大きいが、こうなるとやはり「尺鮎」が欲しくなる・・・
有岡は言う「違うね、この川は…、普通の鮎釣りじゃない…」ド迫力の球磨川での釣りをお楽しみ下さい。そして大鮎釣りにチャレンジして欲しい。