2011年5月7日

長良川のアマゴ釣り

 釣りは糸の先に結んだハリにエサをつけて魚に食わせる遊びだ。だが自然界のエサにはハリも糸もついていない。だから魚を食わせるにはできるだけ小さなハリと細い糸を使う方が有利だ。そうして自然に近い形で魚の眼前にツケエサを運ぶことができれば、釣れる確立は高くなる。細くて軽い仕掛けを如何に使いこなすか。上手い釣人と下手な釣人の差はそこにある。
 岐阜県長良川のアマゴ釣りでは、正にそうした腕が問われる。二月一日の解禁日から入れ替わり立ち替わり釣人が入っていて、アマゴはスレ切っている。白滝治郎は長良川の辺で生まれ育った。小学生の時、父からアマゴ釣りの手ほどきを受けた。初めて釣ったアマゴの美しさを今でも鮮明に覚えている。以来、釣りと共に人生を歩んできた。ふるさとの川でアマゴを釣る楽しさは53歳になった今も変わらない。
 「アマゴを釣るにはまず“食い波”を見つけなければいけません」と白滝は語る。食い波とは簡単に言えばアマゴがエサを捕りやすい流れのこと。体をとどめておくのに適当な流速で、尚かつエサが集まってきやすい流れだ。石の裏で流れと流れが合流する所、流れと淀みが接する所が食い波になることが多い。
 食い波を見つけたら、その場所にアマゴがいると想定し仕掛けを投入し流す。だが、アマゴの目の前にツケエサを運ぶには、仕掛けを投入するポイントが重要になってくる。川は底の方が表面よりも流れが遅い。ところで春のアマゴは川底についていることが多い。そのため川底の流れにツケエサを沈めて流さないと食わせられない。川底へと潜り込んでゆく流れを見極めることが問われるのである。
 番組ではアマゴを釣るための流れを見極めるコツを紹介する。

詳細情報

場所/ポイント 岐阜県長良川
出演者 白滝 治郎(しらたき じろう)
取材地連絡先 無し