今年もシロギスの季節がやって来た。シロギスの投げ釣りの全国大会で何度も優勝歴のある、国内ナンバーワンの投げ釣り師が挑むのは、千葉県館山。
大海原にキャストする豪快さ、何100メートル先のシロギスとの繊細なやり取り、この釣りは、玄人からも初心者からも愛されてやまない釣りだ。
今年のシロギスは異常気象の影響もあり例年より1ヶ月遅れている状況だと高橋は言う。本来であれば20センチオーバーが連発するこの時期だが、釣れるのは15センチほどのサイズばかり。しかも、この日は梅雨前線が日本列島に停滞し、強風が吹き荒れる投げ釣りのコンディションとしてはあまり良くない。そんな中で、高橋は「1尾を確実にとる」というプランを立てる。
重要視したのはハリ選び。活性が高ければ連でかかる確率がアップするため口元にかける懐の広いハリを使うが、
この日は活性が低く「連」(複数尾で掛かること)でかかりにくいため、のど奥にかかりやすい細めのハリをチョイス。
さらに、高橋が工夫を凝らしたのは誘い方。強風で微妙なアタリがとりづらい状況での誘い。高橋は竿を横に寝かせ、風の抵抗を受けにくくさせた。
そして、高橋は25センチの良型をヒットさせる。
厳しい状況でも戦術立てをすれば、確実に釣れることを高橋は示してくれた。
名手ならではの豪快かつ繊細なテクニックを見逃すな!