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番組審議会の報告

2008年 - 5月

開催月日 平成20年5月12日(月)
出席委員 和田亮介委員長、稲田紀男委員、
堀江珠喜委員、新井純委員、
町野和道委員、綾智佳委員、
川合英雄委員
欠席委員 牧野明次 副委員長
会社出席者 上田克己 社長、立岩文夫専務、
鈴木清文 常務、井土保 常務、
下舞浩 取締役編成局長、
井口佳和 制作局長、
岩谷哲幸 制作局次長、
大沢比呂 番組審議会事務局長
審議内容 「和風総本家」
4月21日(月)20:00〜20:54(54分)放送
【委員の主な発言要旨】  (文中敬称略)

本来クイズ形式の番組は嫌いだが、この番組は答えの出し方が早くてギリギリ我慢できた。天ぷら屋などの取材VTRを流す際、画面の右上にタレントのリアクションを入れているのが邪魔だ。また、外国人の子供達を出演させるといった「小細工」は不要だと感じた。「仏像ソムリエ」のコーナータイトルは安っぽい。仏像に関してのタレントのコメントはばかばかしく感じられ、専門家の言葉を聞きたいと思った。

女性のナレーションの声が落ち着いていて素晴らしかった。テレビでの声の重要性を改めて強く感じた。今後、この番組がどのように展開されていくのかが見えれば、視聴者が安定するのではないか。番組の最後で、次のテーマを盛り込み、「次も見よう」と思ってもらえるようにすればよいのではないかと思う。

「他局の番組との差別化」ということでいうと、クイズ番組的な装いであってクイズ番組ではない、という着眼点は良いのではないか。回答者同士の絡ませ方をふくらませていければもっとよくなるのではないか。途中で外国人の子供達を使っている画面があるのはどうかと思うが、久しぶりに最後まで面白く引き込まれるようにして見ることができた番組だった。

「仏像ソムリエ」はもっと深みのある話をしてもらいたかったし、もっとじっくり映像美を楽しみたかった。50代・60代の視聴者は仏像に関心を持っている人も多いと思う。

「和」の良さを見直すという趣旨のもと、真面目に取り組んでいて好感が持てるが、全体的に平板な印象がある。教養番組としては物足りず、クイズ番組としては中途半端で、工夫が必要だと思った。外国人の子供達が登場する場面では、子供達の箸の使い方や行儀の悪さが目立ち、せっかくの番組の良さがなくなってしまうと感じた。吹き替えの会話も不要だ。意味のないやり取りがあると、かえって平板な印象が強くなる。また、クイズの設問だが、「あっ」と驚くものは無かった。視聴者をつなぎとめておく設問を作るためにも工夫が必要だ。全体的にNHKの教養番組のような印象があった。

映像の美しさは感動的。ハイビジョンなので楽しみだ。番組のコンセプトが良いと思う。「和」に軸を置いて和の心がわかる番組であり、日本の素晴らしさを再確認して日本の底力を探ることのできる可能性のある番組だ。日本人の、何事にも道を極めようとするDNAがわかり、面白かった。ただ、他局で類似番組が数多くある中、オリジナリティが弱い。テーマごとの作り方は深く丁寧で、他局に比べて優っていると思うが、少しマニアックかと思う。マニアックな中にも大衆性を求めて作っていくことができるかが勝負だろう。50代女性をターゲットとするならば、今人気の江戸時代の遊びや暮らし、祭などを取り上げて行けば視聴者の心をつかめるのではないか。また、「仏像ソムリエ」だが、仏の世界に序列は無いので、違和感があった。

面白いなと思って見た。視聴率がいまひとつでも、放送を続けていればいずれ上がって来る内容だと思う。制作に非常に真面目に取り組んでいると感じた。タレントだけでなく、関西の寺社の住職などにも出演してもらえばどうだろうか。

以上

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