会社情報

番組審議会の報告

2006年 - 11月

開催月日 11月21日(木)
出席委員 和田亮介委員長、稲田紀男委員、堀江珠喜委員、綾智佳委員、芹川洋一委員、大江桂子委員
欠席委員 久保純夫委員
会社出席者 富澤秀機 社長、田仲和彦 専務、鈴木清文 常務、井土保 常務編成局長、下舞浩 取締役報道スポーツ局長、為森隆 制作局長、岡村正信 番組審議会事務局長

審議対象番組:
「感涙!時空タイムス」 10月23日(月) 20:00〜21:54放送

【委員の発言要旨】

コンセプト的には本当にタイムリーなネタだ。一視聴者として見た場合、自分の人生を重ねていろんなイマジネーションがテレビを見ながら湧いてきた。一番感心したのは、いい物語を発掘しているなということ。4回目まで見たが、取り上げた人生ドラマは、大小を問わず、独自の取材、意外な真実、その後の人生へのリサーチ、そういったアプローチが回を重ねるごとに本当に驚くほど進化してきた。視聴者に認知され、視聴率が上がるまで時間がかかっても、「おちゃらけ路線」を絶対にとるべきではない。「おちゃらけ路線」をとらずに、知的エンターテイメント番組として本格的な番組を目指すべきだ。

エンターテイメントは確かにいいが、「お笑い」、「おちゃらけ」を意識し過ぎて、他のバラエティー番組の手法を取り入れ過ぎている面があり、本当に真面目なものを見たいと思っている人間にとっては中途半端なことになってしまっているのではないか。一部の視聴者から戸塚ヨットスクールの戸塚さんを取り上げたことに苦情が出たようだが、全く真っ黒の人間とか、真っ白な人間とかはいないわけで、みんな灰色で、黒に近いか、白に近いかというのが普通の人間だ。個人的には戸塚さんの意外な一面が分かって大変興味深かった。

過去を振り返るという検証は、元来が新聞の役割だが、この番組はそれをテレビがやったと言う点で着眼点が素晴らしい。テレビは流しっ放しというイメージが強かったが、過去をもう一度フォローアップしようという狙いは、非常に目の付け所がよいと思う。「おちゃらけ路線」に批判的意見もあるが、個人的にはけっこう「おちゃらけ」でもいいのではないか、この軽さがけっこう受けるんじゃないかなと思っている。

「今をとらえるメディア」であると思っていたテレビが、「過去を見つめ始めた」ということを実感する。その点に着眼したのは本当にタイムリーだと思う。取り上げられた題材も、とても懐かしくて、普通の人の人間ドラマがよく描かれている。「見てみたらこれすごく面白かったよ」ということで、視聴者の間で口コミで面白さが広がる可能性を持っている。
 ただ、スタジオ展開が一見、すごく地味だと思う。特に出演者の人選。司会の徳光さんはじめそれぞれによく見ると魅力的なのだが、とても地味なラインナップになっている。ゴールデンタイムにドンときている番組なので、今後チューニングしていくべきだと思う。

初回は2時間スペシャルということもあったと思うが、ちょっと盛り沢山過ぎたのではないか。新幹線1号だとか3億円だとか、白浜の芸妓さんだとか、次々に脈絡もなくネタが出てきて、見ている方からすると頭が切り替わらなかった。テーマ性に何か少し共通項があったほうがよいと思う。その方が、余韻というか延長線の中で頭が回って、より一層相乗効果があるのではないか、と思った。
 こういう過去を振り返る番組は、音楽が効果的に使われると、あとで余韻があって、いいのではないか。

徳光さんの隣の女性が、「スゴーイ」を連発するのは興醒めだ。スゴイということは分かっているのだから、そんなことではないコメントが出来るような女性の方がよいのではないか。
 取り上げるニュースが重要だ。何を取り上げるかによって随分変わったものが出来る。これからが楽しみな番組であり、可能性は非常に持っている。人間模様というのは誰が見ても感激もするし、「感涙」という形容詞もついているので、本当に感涙するようなものをつくってほしい。是非頑張ってやってもらいたい。

以上

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