第429回「古都平遥<8>」
~平遥最大の寺院、双林寺~

2016年12月15日(木)放送

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平遥古城と呼ばれる旧市街から、南西に6キロほど離れた場所に寺院がある。こちらも世界遺産に登録されている「双林寺」。2000体を超える仏像が収められており、その多くは鮮やかな彩色が施されている。宋から清王朝時代までの貴重なものばかりである。山門をくぐると眼に入るのは「天王殿」。軒下には「四大金剛」、いわゆる四天王の像がにらみをきかせている。

第428回「古都平遥<7>」
~中国最古の孔子廟~

2016年12月8日(木)放送

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優れた商人を輩出してきた平遥の人々が今も大切にしているのは、学問と孔子の教えである。平遥にある「文廟」は、中国に現存する最古の孔子廟とされる。清王朝の乾隆年間に編纂された「平遥県志」には、かつての見取り図も残されている。この文廟の一部は現在学校として使用されており、平遥随一の優秀校である。建物の壁には大学入試合格者の名前がびっしりと書かれている。

第427回「古都平遥<6>」
~清朝時代の金融都市~

2016年12月1日(木)放送

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山西省平遥にはかつて、中国の商取引に革命をもたらした金融機関があった。その名は日昇昌。19世紀前半、それまで銀の受け渡しで行われていた支払いを為替手形に置き換えた日昇昌は、商売のスピードと安全性を劇的に高めた。瞬く間に金融の一大中心地となり栄華を極めた平遥の街だが、清王朝の滅亡とともに経済が衰退し、かつての姿を留めたまま、その時を止める。物語の続きを始めよう。世界文化遺産「古都平遥」。

第426回「黄山<17>」
~黄山の雲海~

2016年11月24日(木)放送

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岩や松など、見どころの多い黄山だが、人々の心を奪うのは何と言っても見渡すかぎりの雲海である。「猴子(こうし)観海」という猿が雲海を眺めているように見える岩も黄山には存在する。絶えず流れ込む湿った空気が標高1800メートルの黄山に遮られ、深い霧と雲を作り出す。時折、姿を見せる峰は、海に浮かぶ小島のようだ。黄山は、山と雲が絡みあい、刻々とその姿を変えている。

第425回「黄山<16>」
~黄山の怪石~

2016年11月17日(木)放送

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数億年に及ぶ地殻変動が作り上げた黄山は、かつて海の底にあった。それが隆起した後、浸食や風化により、独特の形の岩が作られた。有名な「飛来石」。これには孫悟空が投げた石が突き刺さったという伝承がある。真っ直ぐに切り立った岩「夢筆生花」は、李白が夢で見た筆であるとも、酒に酔って落とした筆であるともいわれている。

第424回「黄山<15>」
~黄山の奇松~

2016年11月10日(木)放送

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世に「三奇」と呼ばれている黄山の見どころの一つが、独特の姿を持つ松の木である。「黄山松」と呼ばれるこの松は、岩に根を張り、水分と養分を確保するため、岩に隠れた根の部分が樹の幹や枝よりも遥かに長い。その中の一つ、「探海松」。この松には黄山の美しさに心を奪われた仙人が自ら松になったという伝説が残る。

第423回「黄山<14>」
~天下第一の山~

2016年11月3日(木)放送

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その山の最高峰は、まるで蓮の花が天に向かって咲いているかのようである。中央に突き出た主峰の周りを小さな峰が取り巻き、蓮の花びらによく似ている。その神々しき山から四方を見渡すと、海のような雲が果てしなく広がっている。景色は刻々と変化し、たゆまぬ自然の営みを感じさせる。人は言う。「この山に登れば天下に山なし」。物語は終わらない。世界複合遺産「黄山」。

第422回「頤和園、北京の皇帝の庭園<4>」
~湖と建築が織りなす芸術~

2016年10月27日(木)放送

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300ヘクタールの広さを持つ頤和園は、その4分の3を「昆明湖」と呼ばれる湖が占めている。堤によって3つのエリアに分かれるが、目を引くのは長さ150mの石の橋だ。「十七孔橋」と名付けられており、昆明湖の東岸と「南湖島」を結ぶ。欄干には500体を超える獅子が刻まれている。

第421回「頤和園、北京の皇帝の庭園<3>」
~仏香閣を囲む建築群~

2016年10月20日(木)放送

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頤和園の仏香閣。その背後には、高さおよそ60mの万寿山の頂上にある「智慧海」が。壁面は無数の仏像で覆われ、色鮮やかな瑠璃瓦があしらわれた建築物だ。仏香閣の西にあるのは乾隆帝が庇護したチベット僧たちが読経を行うための寺院「宝雲閣」である。建物は一見木造のようだが、実は全て銅で作られている。

第420回「頤和園、北京の皇帝の庭園<2>」
~頤和園のシンボル、仏香閣~

2016年10月13日(木)放送

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現在の頤和園は清王朝末期に再建されたもので、その前身は第6代皇帝、乾隆帝が造営した。当時の名は「清漪園(せいいえん)」といった。乾隆帝が建てた楼閣「仏香閣」は、今も頤和園のシンボルである。高さ20mの台座の上に建てられており、塔の高さはおよそ40m。八角形で四層のひさしを持つ。乾隆帝は母の健康と長寿を願い、これを建てたと云われる。