第29回「 万里の長城 <3> 」
~長城に守られた秦王朝の数奇な末路・・・~

2009年4月16日(木)

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万里の長城には、一人の女性の悲しい伝説がある。 始皇帝の時代、ある、一庶民の女性が、 建設に借り出された夫を探す為に千里の道を越えて やって来た。夫が死んだことを知り、女は泣いた。 その涙が、やがて大河となり、ついに長城を突き崩した。秦王朝は、この伝説に例えられるように、 農民の反乱をきっかけに滅亡したのだった。

 

第28回「 万里の長城 <2> 」
~誕生の謎~

2009年4月9日(木)

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そのルーツは、紀元前7世紀にさかのぼる。古代王朝の時代、狼煙を上げる“通信”台として築かれた土塁がルーツ。春秋戦国時代の後、秦の始皇帝が5000キロもの長城を完成させた。100万人が建設に携わったという。長城の歴史は、そこに関わった人々の苦難の歴史でもある。

第27回「 万里の長城 <1> 」

2009年4月2日(木)

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まるで、この世に現れた一匹の龍のごとく、その姿を大地に横たえている。時代ごとに建設された長城は、延べ5万キロを超えるという。長城の形は、その土地、その時代により千差万別。砂と泥で固めた長城。赤と白のコントラスト際立つ長城。自然の地形と一つになった長城。海へと没する長城。それぞれに秘められた物語とは?!

第26回「 九寨溝 <4> 」

2009年3月26日(木)

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水の秘境・九寨溝の周囲には、9つのチベット族の村がある。それが、九寨溝の名前の由来であった。 彼らの祖先は約2000年前に戦乱を避け、この地に住み着き、今も、半農半牧の伝統的な生活を営む。 そして、周辺はジャイアントパンダをはじめとする希少動物の生活の場でもある。九寨溝の神秘の水は、“いにしえ”の人々、そして、希少動物たちの“恵みの水”でもあるのだ。

第25回「 九寨溝 <3> 」

2009年3月19日(木)

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世界遺産・九寨溝の中でも、随一の絶景といわれる湖・五花海(ごかかい)。 真冬でも、五花海だけが凍結しない。なぜか?!その秘密を探るため、水中カメラが、潜った。そのカメラが捕らえたものは…、それは、湖底から、温かい水が湧き出ていた。何年もかけて地下を流れ石灰岩をたっぷり含んだ湧き水それが、五花海の神秘を作り出していたのだ 。

第24回「 九寨溝 <2> 」

2009年3月12日(木)

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九寨溝の水面はまさに鏡のようにきらめく。 数10メートルの底が見渡せるほどだ。その、水の美しさの謎とは? 湖底は、白い石灰岩質。なんと、九寨溝のある海抜3000メートルの山岳地帯は太古の昔、海だったという。近くの山から、珊瑚の化石も発見されている。水の絶景、そのルーツは、美しき珊瑚の海だったのである。

第23回「 九寨溝 <1>」

2009年3月5日(木)

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3月は、「水の秘境」、九寨溝 シリーズ。108の湖、希少な動植物・・・「9つの村の谷」という意味を持つ自然遺産、それが九寨溝である。 そこは1970年代まで、ほとんど人が分け入ることの出来ない秘境だった。そのため、今も、太古の自然が残されている。 伝説によると、九寨溝は、山の女神が鏡を地上に落とし108つに砕け散ったその破片だという

第22回「 古村落 西逓、宏村 <4> 」

2009年2月26日(木)

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今回は、村を守り続けた悲しい妻たちの話。西逓・宏村の男たちは、中国全土を巡る商人だった。 村には滅多に戻らず、その留守の間、村を守ったのは女(妻)たちだった。村には、貞節を守り続けた妻を称える記念碑がいくつもある。 寂しい人生を送った代償として与えられた名誉。その記念碑は、女たちの嘆きの声であった。

第21回「 古村落 西逓、宏村 <3> 」

2009年2月19日(木)

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水に恵まれた美しき村、宏村。 そこは、著名な風水師が10年に及ぶ調査の末に設計した村だ。風水師が考え出した、村の形は、「寝そべった牛」だった。村の中には、「牛の胃袋」をイメージした2つの湖が作られた。その後、村は飛躍的に発展、「寝そべった牛」のご利益なのかも知れない 。

第20回「 古村落 西逓、宏村 <2> 」

2009年2月12日(木)

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世界遺産の古村落・西逓に住んだのは、戦乱の都・長安から落ち伸びた人々の末裔。特に、その村を作ったのは、唐の19代皇帝の子孫だとも伝えられる。皇帝の血筋をルーツに持つこの村落からは優れた官僚や商人を多く輩出した。彼らが築いた富は独特の建築様式の建物を村にもたらした。そこは、皇帝の末裔が流浪の末にたどり着いた安住の地。まさに桃源郷であった