三国演義

次回予告

第38話「関羽死す!」

(12月19日(日))

半年の間、雨が降り続いた。徳(ほうとく)は川沿いの低地への布陣に不安を覚えていた。しかし于禁は、陣を移動する気は更々ない。すると、ある夜、轟音と共に大量の川水が流れてきた。関羽軍が堤防を切ったのだ。陣所ごと大洪水にのみ込まれ、于禁軍は壊滅した。何とか高台に上った者たちも、大洪水の中、船に乗って押し寄せてきた関羽軍に捕らえられてしまった。そして、于禁は監禁され、徳は関羽の投降の勧めに背いたため斬首されることとなった。
勢いに乗った関羽軍は曹仁が守る樊城(はんじょう)に攻めかけた。しかし、曹仁の放った毒矢にあたる。毒に侵されていく関羽の右腕であったが、名医華佗(かだ)が現れ、手術を施した。骨から毒を抉り出す手術であったにもかかわらず、関羽は平然と碁を指しながら談笑し、脅威の忍耐力を見せた。
関羽の強さを恐れた曹操は、呉の孫権に利害を説き、荊州を襲撃させた。荊州攻撃は呂蒙(りょもう)に任せられた。陸遜(りくそん)の知恵も助け、呂蒙は手薄となった荊州を占領する。荊州を奪回しようとした関羽であったが、曹操軍と呉軍の挟み撃ちに合い、麦城(ばくじょう)へと退き苦戦を強いられた。救援を求めるため、劉備の養子である劉封(りゅうほう)のもとに廖化(りょうか)を送るが、劉封の参謀孟達がはねつけてしまった。
諸葛瑾(しょかつきん)が投降を勧めに来たが、関羽は一向に受け入れない。そして、孤立と飢餓に苦しむ関羽軍はついに麦城の城門を開き、最後の突撃に踏み切る。しかし、圧倒的な兵力の差に、関羽は息子関平と共に呉軍に捕縛されてしまった。孫権の前に引き出された関羽は強固としてひざまずくことを拒み、投降の意思はない。孫権は嘆息しながら斬首の命をくだした。
曹操の前に呉からの使者が木箱を持って現れる。孫権は関羽の首を曹操に送りつけ、劉備の怒りを曹操に向けさせようとしたのだ。その真意を看破した曹操は、自ら関羽の霊を祭り、関羽を手厚く葬った。
劉備のもとに血だらけの廖化が現れた。そして廖化の口から関羽の処刑を聞いた劉備は、驚愕と悲痛のあまり、その場に倒れ伏してしまった。

<スタッフ>

  • 日本語版スーパーバイザー・・・大賀俊二
  • 音響監督・・・麦島哲也
  • 音響効果・・・小山恭生
  • 絵コンテ・・・寺田和男

<キャスト>

  • 劉備…船越英一郎
  • 曹操…鶴見辰吾
  • 于禁…山田純大
  • 関平…野村浩二
  • 関羽…松永博史
  • 周倉…堂坂晃三
  • 劉封…酒巻光宏
  • 張昭…大林隆介
  • ナレーター…鹿賀丈史
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