第34話「武将・厳顔」
(11月21日(日))
陸路を行く張飛は諸葛亮から罪なき庶民を傷つけないよう命令されていた。張飛は、庶民のいない山路を選び、劉備との合流を急いだ。
巴城(はじょう)についた張飛であったが、城を守る老将厳顔(げんがん)は得意の弓を持って頑強に抵抗する。数日攻め寄せてみたが一向に城は落ちなかったが、張飛は妙計を思いついた。柴を刈りながら城の裏道を探ると見せつつ、厳顔の密偵が紛れるのを誘った。そこへまんまと密偵が紛れてきた。すると張飛は密偵が紛れていると知りつつ、夜半に裏道から巴城を攻めると下命を下した。
密偵から裏道からの城攻めを聞いた厳顔は、自ら兵を率いて、裏道で張飛軍を挟み撃ち殲滅する作戦に出た。夜半に張飛が裏道に現れた。その時を逃さんと厳顔は張飛を包囲したが、それは影武者であった。すると突然後ろから本物の張飛が現れ、厳顔はたちまち包囲され、生け捕りとなってしまった。
巴城に入城した張飛の前に、厳顔が引きずられて来た。反発する厳顔に対し、張飛は礼を尽くし敬った。その行為に感動した厳顔は劉備軍へ服従を誓い、張飛へ助力することを決意した。
劉備軍へ合流するためにはいくつもの関所を越えなければならない。しかし厳顔は先鋒を務め、関所の将軍たちを次々と投降させたため、難なく劉備軍へ合流することができた。水路をとった諸葛亮も遅れて劉備軍に合流した。
戦力の整った劉備軍は城(らくじょう)を落す計画に出た。諸葛亮の計略により、城を守る張任を城から誘き出し、城を簡単に落した。
いよいよ劉備軍は劉璋の本拠地成都に向うこととなる。しかし、劉璋は張魯(ちょうろ)と同盟を結び、張魯に加わった馬超を先鋒として攻めかけて来ていると言う。馬超の勇猛さを知る諸葛亮は、関羽を呼び寄せて戦わせる旨をわざと張飛の前で劉備に伝える。役不足と思われ憤然となった張飛は、必死に出馬を願い出た。それを見て諸葛亮は満足そうに笑みを浮かべていた。
<スタッフ>
- 日本語版スーパーバイザー・・・大賀俊二
- 音響監督・・・麦島哲也
- 音響効果・・・小山恭生
- 絵コンテ・・・大原 実
<キャスト>
- 劉備…船越英一郎
- 張飛…山崎裕太
- 諸葛亮…石井正則(アリtoキリギリス)
- 厳顔…藤本譲
- 卓膺…酒巻光宏
- 張任…宇垣秀成
- ナレーター…鹿賀丈史