第31話「馬超起つ」
(10月31日(日))
曹操は周瑜の病死を知ると、再び呉陣営へ攻め込もうとした。そこで、西涼の馬騰(ばとう)が虚をついて攻めてくるのを防ぐため、許昌へ招いて殺害した。馬騰の息子・馬超(ばちょう)と、馬騰と義兄弟の韓遂は報復を誓い、西涼の全軍を率いて潼関(どうかん)の関所に攻め寄せてきた。 曹操は自ら軍隊を率いて潼関に向った。しかし、馬超は曹操が到着する前に潼関を落していた。関所前に両軍が対峙した。馬超の突撃と共に開戦する。馬超は名乗りを挙げて曹操を執拗に追い回す。曹操は逃げ回るが援軍により一命を取り留めた。
馬超は次こそ曹操を逃さんと、援軍を西涼から呼びつけた。それを悟った曹操は手薄となった西涼を奇襲するため、2万の兵を曹洪に与え出陣させた。
曹操が馬超軍を分断するため、自陣を移そうと渭水を渡っていると、またも馬超が攻めかけてくる。許楮が曹操を助け、その場を何とか切り抜けた。何もない場所に土の砦を作り上げ守りを固めた曹操は、馬超軍を偵察に行ったが、またも馬超に狙われ退却する。自軍の諸将では馬超に敵わないと漏らす曹操の言葉に許楮は白目をむいていきりたち、馬超との一騎打ちを願い出た。明くる日、許楮は馬超と一騎打ちを行った。双方とも実力伯仲であり、日が傾きかけても勝負がつかない。とうとう馬が疲れてしまい、2人は馬を取り替えて戦い合う。韓遂は頃合いを見計って、突然曹操軍に奇襲をしかけた。曹操軍はまたも退却を余儀なくされてしまった。馬超にやられ放題の曹操であったが、曹洪の西涼進軍の成功を耳にすると、馬超と韓遂を仲違いさせる作戦に踏み切った。
両軍が対峙する中、曹操は大声で韓遂を呼び出した。韓遂がただ一騎で前に出ると、周りには聞こえない声で他愛もない話をし始める。それを見ていた馬超は韓遂の謀反を疑い始めてしまっていた。そして曹操は仕上げの行動に出た。曹操は韓遂に所々黒く塗り潰した書状を送りつけたのだ。韓遂はわけがわからなかったが、馬超が曹操から書状が届いたことを聞きつけ、それを検めにきたところ、所々黒く塗り潰してあるのを見て、謀反の情報を韓遂が塗り潰したのではと韓遂を疑い、その場を去って行った。
韓遂のテント内では、武将の侯選が馬超の暗殺を勧めている。疑われた今は馬超を曹操に引き渡すしか生きる道はないと説いているのだ。そこへ一振りの剣がテント入り口の垂れ布をまくり上げた。
<スタッフ>
- 日本語版スーパーバイザー・・・大賀俊二
- 音響監督・・・麦島哲也
- 音響効果・・・小山恭生
- 絵コンテ・・・大原 実
<キャスト>
- 曹操…鶴見辰吾
- 于禁…山田純大
- 許…磯山良司(江戸むらさき)
- 馬超…土田 大
- 賈…藤部昌嗣
- 曹洪…佐々木啓夫
- 張…仁科洋平
- 徐晃…金光宣明
- 韓遂…大林隆介
- 侯選…堂坂晃三
- 語り・・・鹿賀丈史