第27話「南郡侵攻」
(10月3日(日))
兵士も馬も疲れ果てているのを見た曹操は、関羽に情けを請うことにした。信義を重んじる関羽は迷った挙句、以前の恩を重んじ、ついに兵を退いてしまった。難を逃れた曹操は僅かな供回りを従えたのみであったが、南郡を守る曹仁に助けられ許都へと帰っていった。帰り際、曹操は錦の袋を曹仁に渡し、緊急時に開ける様に指示した。
劉備のテント内では、劉備と諸葛亮が戦勝報告を受けている。数々の諸将が報告をする中、関羽は自ら死罪を申し出る。曹操を逃がしたことを知った諸葛亮は処刑しようとするが、諸将の請いにより押し留め、今後の功績によって償わせることにした。
赤壁の闘いに完勝した周瑜は大軍を率いて南郡を奪いに来た。しかし、劉備軍が南郡近くに待機していた。訝しく思いながらも劉備が催した赤壁の戦勝祝いの酒宴に出席した周瑜は、率直に劉備が南郡を奪うつもりなのか尋ねた。劉備は周瑜がいらないなら占
領すると答える。そこで周瑜は自分が南郡を占領している曹仁に負けたら劉備が取っても良いと約束をした。周瑜の南郡攻めが開始された。曹仁は奮闘していたが、苦戦していた。そこで、曹操が置いていった錦の袋を開けることにした。そこには曹操の妙計が記されていた。周瑜は南郡城に戦意がないのを見て取って、一気に城攻めを決意した。城門に押しかけ、逃げ惑う曹仁軍を追い込み、城内に突入した。息を潜めていた曹仁軍が弓を番え一斉に射かけた。周瑜は曹仁軍の猛将・牛金の矢にあたり、退却を余儀なくされる。周瑜を射た矢には毒が塗ってあった。軍医は怒れば傷口が開いてしまうという。周瑜軍は仕方なく砦に籠城することとなった。砦前で牛金が周瑜軍を罵る。怒った周瑜は砦から討って出るが血を吐いて倒れた。しかしそれは演技であり、曹仁軍の夜襲を誘った。果たして曹仁は夜襲を行った。砦内まで進入した曹仁は罠であることに気付くも、呉の大軍が四方から攻め寄せ、多くの兵を失ってしまった。曹仁軍は南郡防衛を諦め、襄陽に退いていった。上機嫌で南郡城下に足を踏み入れた周瑜であったが、突然、南郡城壁に無数の劉備軍の旗が立った。劉備が先に占領してしまったのだ。激怒した周瑜は城攻めを開始するが堅く守られており退却した。
周瑜は、堅い守りの南郡は後回しにして荊州と襄陽を攻め落とすことにした。しかし、張飛と関羽が既に占領したとの知らせが届く。激怒した周瑜は、今度こそ本当に倒れてしまった。
<スタッフ>
- 日本語版スーパーバイザー・・・大賀俊二
- 音響監督・・・麦島哲也
- 音響効果・・・小山恭生
- 絵コンテ・・・寺田和男
<キャスト>
- 劉備…船越英一郎
- 曹操…鶴見辰吾
- 諸葛亮…石井正則(アリtoキリギリス)
- 関羽…松永博史
- 張飛…山崎裕太
- 周愈…鈴木一真
- 魯粛…大石吾朗
- 趙雲…載寧龍二
- 程…佐々木崇雄
- 許楮…磯山良司(江戸むらさき)
- 曹仁…金光宣明
- 語り・・・鹿賀丈史