三国演義

次回予告

第26話「赤壁・勝敗決す」

(9月26日(日))

黄蓋(こうがい)投降に喜ぶ曹操は、東南の風が吹いていることに気付いた参謀程(ていいく)の注意も聞かず、大喜びであった。そこへ、黄蓋が船に乗って近づいてきた。その船隊を見た程は色を失う。黄蓋が投降する気がないことを船隊から見て取ったのだ。曹操も慌て始めるが、既に後の祭りであった。黄蓋の船隊は火を放ち、巨大な曹操の連結軍船は火の海となった。
逃げ惑う兵士に混じり、曹操も狼狽した。張遼が曹操を助け起こし、必死に活路を見出そうとする。そうして命からがら陸へと辿り着くが、呉軍の追手、伏兵が追い詰める。そこへ、徐晃一隊が助けに入り曹操は張遼に守られ長江を後にした。赤壁の闘いに曹操は完敗したのであった。曹操は明らかに落胆を隠せない。しかし、呉軍の追手を振り切ると安堵し、辺りを見回して大笑する。そこの地形は曹操軍に明らかに不利であった。にもかかわらず伏兵を置かない周瑜を嘲笑したのだ。
すると突如大声が聞こえてくる。趙雲が一隊を率いて現れ、攻めて来たのだ。驚いた曹操は一目散に逃げ出した。
一晩中逃げ回った曹操軍は疲れきっている。そこで、ある村で休憩することにした。すると間もなく、後方から許楮と李典が参謀たちを連れて合流してきた。喜んだ曹操は、まともや突然大笑し始めた。数時間前には諸葛亮の伏兵趙雲に肝を冷やしたが、この村の地形も曹操軍に不利なのだが、ここに伏兵を置かない周瑜、諸葛亮を嘲笑したのだ。
その大笑を張飛の大声がかき消した。諸葛亮はここにも伏兵を置いていたのだ。諸将が張飛を止めている間、曹操は慌てふためき逃げ出した。
張飛も何とか逃げ切ると、2本の分かれ道が現れた。片方の狭く険しい道には煙が昇っている。伏兵がいるらしい。しかし曹操はそれが諸葛亮の罠であると見て取った。そして敢えて狭く険しい道を選んで進みだした。
しばらく進むと、少し開けた空き地があった。そこで曹操は大笑する。張遼は悪い予兆とばかりに諫める。曹操はここに伏兵を置かれたら、自軍は全滅であったという。今度は涙まで流して大笑いしていた。
その時、砲声が鳴り響く。色を失った曹操の前に、赤兎馬にまたがり、青龍偃月刀を持った関羽が、微笑を浮かべ立ちはだかる。

<スタッフ>

  • 日本語版スーパーバイザー・・・大賀俊二
  • 音響監督・・・麦島哲也
  • 音響効果・・・小山恭生
  • 絵コンテ・・・寺田和男

<キャスト>

  • 曹操…鶴見辰吾
  • 関羽…松永博史
  • 張飛…山崎裕太
  • 趙雲…載寧龍二
  • 許楮…磯山良司(江戸むらさき)
  • 張遼…三好幸次
  • 黄蓋…宇垣秀成
  • 甘寧…酒巻光宏
  • 語り・・・鹿賀丈史
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