第18話「軍師・孔明登場」
(8月1日(日))
日が傾きかけても、劉備は諸葛亮(しょかつりょう)の起床を、立ったまま待っている。すると不意に詩を詠む声が聞こえてきた。劉備の顔に喜色が表れた時、奥から諸葛亮が姿を現した。ようやくに面会が実現し、劉備は軍師として迎え入れたい旨をしきりに説いた。諸葛亮は拒絶していたが、ついに劉備の心に負け、軍師として加わる決意を固めたのであった。
一方、劉備の台頭に危惧を覚え始めた曹操は、夏侯惇(かこうとん)に10万の兵を与え、出陣せしめた。
それを知った劉備軍では、諸葛亮が軍師として最初の采配を執ることになった。諸葛亮は劉備から兵権を象徴する佩剣と印章を預かり、威厳ある態度で諸将に命令を下す。諸将は、諸葛亮の知略に疑いを持っており、信頼できないでいたが、とりあえず従い、諸葛亮の力量を計ることにした。
いよいよ曹操軍が攻めてきた。劉備軍を眺望した夏侯惇は、まとまりの無さに失笑し、勝利を確信していた。しかし、この時すでに諸葛亮の計略に陥れられていたのだ。その
計略とは、いかにもまとまりの無い趙雲と劉備軍が曹操軍と戦い、負けたと見せかけて退却する。そして追ってきた曹操軍に、関羽と張飛、そして退却した劉備、趙雲の軍が一斉に攻め込み、夏侯惇率いる曹操軍を壊滅させるというものであった。
そして、夏侯惇は劉備方の弱さに得意になり、深追いをして、10万の兵を無駄にし、命からがら敗退させられた。見事、諸葛亮の計略は成功を収めたのだ。
自分の計略の勝利を確信して、祝宴の用意をしていた諸葛亮が諸将の帰還を出迎えた。あまりにも見事に勝利した諸将は、諸葛亮に感服していた。そして、以後、全面的に信頼をし、従うことを誓った。
夏侯惇敗退を知らされた曹操は、ついに自ら大軍を率いて劉備を討つことを決意した。
<スタッフ>
- 日本語版スーパーバイザー・・・大賀俊二
- 音響監督・・・麦島哲也
- 音響効果・・・小山恭生
- 絵コンテ・・・寺田 和男
<キャスト>
- 劉備…船越英一郎
- 関羽…松永博史
- 張飛…山崎裕太
- 曹操…鶴見辰吾
- 于禁…山田純大
- 趙雲…載寧龍二
- 語り・・・鹿賀丈史