イントロダクション
多数の著書が映像化される、ベストセラー作家・重松 清。
教師と生徒の関係を描き続けてきた著者が、“特に教師濃度の高い作品集”と語る、
短編集『せんせい。』所収「泣くな赤鬼」待望の映画化!
陽に焼けた赤い顔と、鬼のような熱血指導から「赤鬼先生」と呼ばれていた、城南工業野球部監督・小渕隆。
甲子園出場一歩手前までいきながらも、その夢は叶わぬまま、10年の月日が流れた。
ある日、かつての教え子・斎藤智之(愛称ゴルゴ)と偶然病院で再会し、末期がんで余命半年であることを知らされる。
あの時、かけてやれなかった言葉、厳しくすることでしか教え子に向き合えなかったあの頃の後悔―。
赤鬼は、ゴルゴのために最後に何ができるのか―。
今だからわかり分かり合える教師と生徒の、深く胸に染みいる感動作。
主人公・赤鬼先生には、「とんび」に続く重松 清とのコラボレーションとなる、俳優・堤 真一。
赤鬼先生の元教え子・ゴルゴに、柳楽優弥。ゴルゴを献身的に支える妻・雪乃に、川栄李奈。
監督は、『キセキ-あの日のソビト-』で大ヒットを打ち出した、兼重 淳。
豪華キャスト,スタッフ、そして珠玉の小説により、2019年新たな感動作が誕生する。
ストーリー
城南工業野球部監督・小渕隆(堤 真一)。陽に焼けた赤い顔と、鬼のような熱血指導でかつては「赤鬼」と呼ばれていた。その厳しさで、甲子園出場一歩手前までいきながらも、その夢は一度として叶わぬまま、10年の月日が流れた。今では、野球への情熱は随分と衰え、身体のあちこちにガタもきている50代の疲れた中年になっていた。
ある日、診察を受けた病院でかつての教え子、斎藤智之<愛称ゴルゴ>(柳楽優弥)と偶然再会する。ゴルゴは非凡な野球センスがありながら、堪え性のない性格ゆえに努力もせず、途中で挫折し、高校を中退した生徒である。今では、20代半ばを越え、妻・雪乃(川栄李奈)と息子・集と幸せな家庭を築き、立派な大人に変貌していた。
そのゴルゴが末期がんで余命半年であることを知らされる。
赤鬼はゴルゴのために、かつて彼が挑むはずだった甲子園出場を賭けた決勝戦の再現試合を企画する。
10年という歳月を経て、それぞれの秘めた思いを胸に、ゴルゴにとって最後の試合が行われるのであった―。