イントロダクション
主演:錦戸亮
心揺さぶる衝撃と希望のヒューマン・サスペンス!
マンガ界を騒然とさせた超問題作を、吉田大八監督が映画化
山上たつひこ(「喜劇新思想体系」「がきデカ」)、いがらしみきお(「ネ暗トピア」「ぼのぼの」)という日本ギャグマンガ界のレジェンド2人が、原作と作画でまさかのタッグを組んだ超問題作「羊の木」。国家の極秘プロジェクトとして仮釈放された元受刑者たちを受け入れた架空の町を舞台に、過去に凶悪な罪を犯した“新住民”と市民とのせめぎあい、ひいては人間が抱える恐怖の深淵に迫った本作は読者に大きな衝撃を与え、2014年(第18回)文化庁メディア芸術祭優秀賞に選ばれた。そして、2018年。この傑作コミックが新たな物語としてスクリーンに登場する!
映画化を手がけるのは『桐島、部活やめるってよ』(2012)で日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞をダブル受賞するなど日本映画のトップランナーとして注目される吉田大八監督。強烈な磁場を発する受刑者たちの間を右往左往する主人公の市役所職員・月末(つきすえ)一(はじめ)には、錦戸亮。さらに木村文乃、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平ほか日本映画界屈指の実力派が集まり、人間の本性を炙り出す極限のヒューマン・エンタテインメントが誕生した。
ストーリー
国家の極秘プロジェクトとして受け入れられた、6人の元受刑者
平穏な日常に割り込んできた“新住民”はすべて、元殺人班だった──
さびれた港町・魚(うお)深(ぶか)の市役所に勤める月末一はある日、新規転入者6名の受け入れ担当を命じられる。すでに職場も住むところも決まっているという6人の男女。だが、順番に出迎えてみると、何かがおかしい。落ち着かない挙動、尋常ではない雰囲気、改札内で見送る不審な同行者たち──。違和感を抱いた月末はやがて、上司から驚くべき事実を告げられる。彼らは自治体が身元引受人となって、刑期を大幅に縮小されて仮釈放された元受刑者だというのだ。条件は10年間の定住。そして6人すべてが、殺人歴を持っている。刑務所のコスト削減と地方の過疎対策を兼ねた、秘密の社会実験プロジェクト。決して住民には知られてはならないし、元受刑者同士を接触させてもならない。そんな指示を受け、6人の間で翻弄される月末の思いとは裏腹に、“異物”を受け入れた町の日常は、少しずつ狂い始める……。