ストーリー
シリーズ第2弾の舞台は、富山県の富山地方鉄道。雄大な北アルプスを背景に、どこまでも広がる田園風景が、あらためて日本の風土の美しさと豊かさを伝えてくれる。人生の節目に直面し、これからの生き方を模索する主人公の夫婦の夫役には、主役から味わい深い脇役まで様々なジャンルの作品に出演し、日本映画界には欠かせない存在となった三浦友和。妻には、親しみやすさと凛とした美しさをあわせ持ち、同性からの圧倒的な支持を集める余貴美子。
また、演技力が高く評価されている小池栄子、フレッシュな魅力をスクリーンに吹き込む中尾明慶、日本を代表する演技派女優である吉行和子ら、実力派キャストが集結した。監督は、本作が第一回監督作となる蔵方政俊。脚本はシリーズ前作に引き続き、小林弘利とブラジリィー・アン・山田。そして主題歌も前作同様、松任谷由実が手掛け、大人の愛を綴っている。人生という旅の中には、歳月を重ねてこそ感じる迷いや焦りがある。シリーズ第2弾では、立ち止まったり、寄り道したり、時には後戻りしたり─そうやって自分の人生を見つめ直す夫婦とその周りの人々が、喜びと幸せを分かち合ってきた、かけがえのない存在に気付くまでを描く。今、こんな時代だからこそ、人と人との絆を確かめたい──大切な人の手を離さずに、これからの人生を輝いて生きたいと願うすべての大人たちへ、勇気と希望を贈ります。
キャラクター
鉄道運転士の滝島徹は、仕事一筋の日々を過ごし、気が付けば59歳。ずっと専業主婦として彼を支えてきた妻の佐和子は55歳。徹の定年退職を1か月後に控え、夫婦は第2の人生を迎えようとしていた。そんなある日、佐和子は結婚を機に辞めた看護師の仕事を再開すると宣言するが、徹は妻の申し出を理解しようとしない。ふたりは口論となり、佐和子は家を飛び出してしまう。一度できた溝は深まる一方で、ついに佐和子は徹に離婚届を手渡す─。
これからの人生は、妻のためにと思っていた夫。これからは自分の人生を生きたいと願った妻。妻には夫の知らない“ある理由”があった。そばにいるのが当たり前すぎて、本当の気持ちを言葉にできないふたり。すれ違う夫婦の想いに、ひとり娘とその夫、徹の同僚や部下、佐和子が担当する患者一家の人生が交錯する。
果たして夫婦がたどり着いた第2の人生の、思ってもみなかった出発地点とは──?