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2012年3月5日(月)

岩谷水産

プリプリの食感にほのかな甘み、そして見た目にも美しい透明感のあるピンク色・・・!
「梅まだい」を養殖しているのが、和歌山県の岩谷水産です。
エサの中に梅エキスを混ぜていることから「梅まだい」と名付けました。
なんとも、和歌山らしい取り組みです。
梅まだいは1キロあたり約1000円と、通常の養殖真鯛よりも200円〜300円高く取引されます。
水産試験場によれば旨味は約30%、歯ごたえは約10%、通常のものより高いことがわかりました。
梅エキスの効果は、科学的に立証されています。
また、寿司職人さん曰く「握った時、養殖独特のベタベタな脂が手にまとわりつかず仕事しやすい」。
天然ものに近いという優れモノだそうです。
主な取引先は、関西の料亭や東京築地で“ブランド真鯛”となっています。
20年前のピーク時に50〜60社あった水産加工会社がいまでは10社程度になっています。
価格競争が減少している原因と考えられます。
岩谷水産では、真鯛だけでなくシマアジやクエなどにも適用を拡大しています。
梅エキス配合のエサを食べさせることで、値崩れしないブランド魚を作って生き残りをかけています。
梅まだいを「次は、いつ食べれるかしら?」と感慨深く味わえたのも、ブランド魚ならではの価値なのでしょうね。

2012年2月27日(月)

農悠舎王隠堂

高齢のご夫婦が和歌山から菜の花を5カゴ。
三重から女性が一人でネギを3箱・・・
少量の農産物が持ち込こまれ、生産者名シールが貼られて生協や個人へ出荷されていきます。
出荷場の役割をしている企業が奈良にある農悠舎王隠堂です。
近畿一円で約300の農家と契約していて、生産グループとしての規模は全国でも珍しいそうです。
農産物を持ち込む農家のメリットは、収穫が少ない時でも適正価格での取引が可能で安定した収入につながることです。
企業側のメリットは契約農家の多さが農産物の種類の多さに繋がり、その結果安定供給になることです。
また、「奈良にうまいものなし」と言われる地元イメージの払拭や 地域農業の底上げのため奈良の伝統野菜のPRにも積極的に取り組んでいます。
自社経営レストランでは契約農家の珍しい野菜や奈良の伝統野菜を使った料理を提供しています。
「ここでしか食べられない」という付加価値が集客につながっているそうです。
いまでは伝統野菜の苗木を奈良県と共同研究をするまでに至っています。
地域農業の活性化に繋がるビジネスモデルの一つになるかもしれません。

2012年2月20日(月)

北坂たまご

ヒビひとつないタマゴの殻を割ると中からプリンが現れる・・・
とても不思議なスイーツを製造販売している企業が養鶏場「北坂たまご」です。
養鶏場としてタマゴ自体は、戦後から価格が安定していて「物価の優等生」と言われています。
それでもこのユニークな商品を手がける背景には、約5年前からニワトリの飼料高騰で利益が下がってきていることや、養鶏場独自の飼育合戦による設備導入でコストが上がっているからです。
飼育方法をこだわっても、消費者の目になかなか触れません。
ユニークな商品を扱うことで注目してもらい、本業のタマゴの販売につなげたいという思いがあるそうです。
さて、このユニークな「たまごまるごとプリン」は、タマゴそのものを高速回転と超微振動させて殻のまま蒸しただけのシンプルなものです。
濃厚なタマゴそのものの味が味わえます。
取材後、お土産に持って帰ったら、酒井アナと大塚アナがまるで子供のように喜んでくれました。
サプライズプレゼントにおすすめです(笑)

2012年2月13日(月)

ふるる

年間5万人が訪れるほど注目を集めているバイキングレストラン。

運営しているのは、京都府舞鶴の農業法人「ふるる」です。
冬には生ガキや太刀魚など水揚げされたばかりのものや地元の野菜料理が食べ放題となっています。
すべて地元の食材で、しかも流通に乗らない「規格外」農産物です。
このように規格外農産物をレストランの食材として使ったり直売所で販売しています。
規格外農産物は、見た目の悪さで破棄せざるを得ないというもので、味には何の遜色がないため生産者たちの悩みの種でした。
生産者にとっては規格外農産物が商品となり有効活用されることで、収入も安定に繋がります。
生産者たちはふるるの株主となり、会社がコテージや動物園、貸出農園などを運営しています。
「株主」という意識が、責任感ややりがいに繋がると農家の方お話されていました。
そして、今期で初の配当が出る予定です。
ふるるの秋安俊豪社長のモットーは「農家と共に儲ける」
その思いが初めて会社と農家がお互い「儲かる」カタチになるのですね。