ガオンを迎えに南海に向かったドユン。初めて会った息子に父親だとは名乗れなかったが、“工場へ迎えに来てくれるのを待ってた”というガオンの言葉に目を潤ませ、悪かったと彼を抱きしめるのだった。その頃LKでは、ミニが窮地に陥っていた。ギヒョンとの通話の録音データを社内に流されたのだ。株主総会の出席者らに問い詰められた彼女は…。
「おばさん?」――電話口から聞こえたのはガオンの声だった。居場所を聞き出そうと必死になるハジン。海の近くにいるということだけは分かったが、電話は途中でチャン代表に切られてしまったため、具体的な場所は分からないままだった。しかし、自分とガオンが電話で話したことをチャンがミニに報告していないことから、チャンとミニの連携が取れていないことを確信したハジンは…。
ドユンが突然出社した。ハジンは彼を心配してすぐに帰るよう忠告するが、ドユンはミニが会社を牛耳っている今、自分の力がどれほど残っているかを確認したいと言って譲らない。その頃、ドユンの件はミニの耳にも届いていた。ミニはドユンに会社の状況が変わったことを知らしめるべく、理事たちが大勢いる前で、職務復帰が難しいことを印象づけるためにわざと手術の後遺症の話をする。
背後に気配を感じて振り返ったミニは、そこに立っていたドユンに驚き言葉を失う。そして、穏やかな口調で話しながらこちらに近づいてくる彼の姿を、まるで恐ろしいものを見るような目で見つめていた。どういうつもりなのか、何を企んでいるのかと震える声で問うミニ。しかし、ドユンは何のことか分からないと、狼狽えるミニに不思議そうな顔を返すばかりで…。
携帯に送られてきた音声データを再生させた途端、ミニの顔から血の気が引いた。それは紛れもなく、ドユンを事故に遭わせる直前の、ギヒョンと自分の通話を録音したものだった。誰がこんなことを。真っ先に思い浮かぶのは、死んだギヒョンの兄であるナム室長である。しかし、疑われる可能性が一番高い人物が、こんなマネをするとは思えず…。