2021年8月3日(火)『夏休みの自由研究に』


この春から、夕方の「やさしいニュース」、YouTube配信の「やさしいニュース解説」で、「海」について考える特集を担当しました。



3月に、異人館が立ち並ぶ、北野エリアにある神戸北野ホテルを訪れました。そこでいただいたのが、サスティナブルを掲げるフレンチコースのお魚料理。出てくる魚は、クロソイ、イシモチ、メゴチにシタビラメ…。どれも、あまり馴染みがありません。

そんな珍しい魚を、次々にフランス料理に仕立てていく山口浩総料理長には、変わりゆく「海」の環境変化への懸念がありました。瀬戸内でとれる魚に、大きな変化があるからです。今年の春はイカナゴが不漁というニュースに、みなさんも触れられたかと思います。

地球の温暖化の影響で、いままで取れていた魚が獲れなくなり、それ以外の魚にも着目することで、限りある「海」の資源を守ろうという取り組みが始まっています。



7月には、10年前の東日本大震災で被災した岩手の「三陸とれたて市場」のその後を、八木健一郎社長にオンラインインタビューさせていただきました。もともと鮮魚をインターネットを通じて販売していましたが、考え方をがらりと変えて、冷凍での販売に切り替えました。コロナ禍で、巣ごもり需要が高まり、業績は改善したのですが…。

関西から離れた東北の三陸の漁場でも同じようなことが起こっていました。今まで主力であったサケやサンマが獲れなくなり、東北では見かけなかったタチウオなどが上がるようになったとか。八木さんらは、これまで食卓に上がることのなかった魚や素材に着目し、変わり種で、かつ美味しい商品を開発し続けています。

これまで何気なく豊かだと持っていた「海」が、長く持続可能であるためには、我々の知恵が求められています。



サスティナブルと言えば、食品ロスの解消も、大きな課題。5月には、食パンからビールを造る、シンガポールから大阪に進出した「クラスト」を取材しました。いま、食パンの専門店がブームとなっていますが、そこから生まれるロスに着目した商品です。

お時間あるときに覗いてみてください。