2018年12月27日(木)『(年の瀬)思い新たに』

12月26日(水)夕方の「やさしいニュース」は年末スペシャル版。いつものスタジオではなく、神戸からお伝えしました。テーマのひとつは防災について。南海トラフ地震への備えでした。

23年前の1月、阪神淡路大震災が関西を襲いました。
当時私は岡山の会社にいましたが、4月にテレビ大阪への入社が決まっていて。

健康診断で大阪に行くことになりましたが、山陽新幹線は復旧しておらず、在来線は神戸線の迂回ルートである和田山経由しかありませんでした。

少し考え、私がとった手段は・・・。
岡山から、まず在来線で瀬戸大橋を渡って四国の高松へ。高松港からは夜行フェーリーで東神戸港(現在は閉鎖)を目指すというものでした。東神戸港に到着し、岸壁がことごとく傷んでいる状況に言葉を失いました。

フェリーを降りて向かったのは阪神の青木(おうぎ)駅。復旧したばかりの阪神の西の暫定始発駅です。車窓を眺め、ことの重大さをひしひしと感じさせらる旅だったことを忘れません。

テレビ大阪に入社してからは、菅原市場などの復興を追いかけた時期もありました。その市場もいまは閉店、風景もがらりと変わりました。当時取材させていただいた方々も高齢のため、引退された方も多いと聞きます。

年が明けると阪神淡路大震災から24年。ちょうど干支がふた周りですね。
私としては、テレビ大阪入社24年。思い新たに、チャレンジしたいと思います。

2018年も多くの方々にお世話になったテレビ大阪のアナウンサー。新しい年も、みなさんにいろいろなことをお伝えしてまいります。
引き続き、よろしくお願い致します。

ではみなさま、良いお年をお迎えください!

2018年12月25日(火)『(年の瀬に)災害考〜生活の知恵〜』

今年を振り返ると色々ありすぎて・・・。
中でも地震や台風・豪雨による自然災害が頻発した年でもありました。

私は平成2年に社会人になりました。
30年弱の間に、雲仙普賢岳、阪神大震災、東日本大震災などの取材に関わりました。
その時いつも感じたのは、「こんな経験初めてなのでは?」。

しかしもっと長いスパン(月日)で俯瞰すると、同じスケール、もしくはそれ以上の大きな災害に見舞われていることも忘れてはなりません。
そのたびに人類は飽くなき努力・工夫をしていることを。

来年2019年は伊勢湾台風から60年だそうです。
伊勢湾台風、現在52歳の私が、子どものころに親からよく聞いた名称です。
そういえば、子どものころは台風が来る前、必ず雨戸を閉める係りがわが家では私と弟。
男の子の仕事でした(最近はマンション住まいが増え、雨戸の存在を知らない世代も増えていますが)。

今年の8月下旬、三重県の伊賀市内の田んぼの風景がこちら。


9月に入ったら十分刈り取りができそうなくらい、たわわに実っていました。

同じ日に、同じ三重県の鈴鹿市内の田んぼを見て。
??


すでに、刈り取られたあとでした!
同じ県内なのに、なぜ?

その訳は、乗り合わせたタクシーの運転手さんが教えてくれました。
「このあたりは、お盆前に刈り取りは終わってるよ。」
「ずいぶん早いんですね・・・」

鈴鹿市など伊勢湾の沿岸地域は、1959年の伊勢湾台風で甚大な被害を受けました。
運転手さんは、伊勢湾台風の経験者でした。
「ひどかったね。コメは全滅。台風の後は道に牛がばたばた倒れていて・・・」

モータリゼーションの波が押し寄せる前、日本でも牛や馬が農耕には欠かせない時代だったようです。
いまでは想像がつきませんが、家畜のいる生活が身近にあったんですね。

この悲しい経験から、この地域では稲の収穫時期を大幅に早めたそうです。
(私の記憶ですと、大阪の平野部では昔は10月に入ってから刈り取っていたような気がします)
台風が来る前の8月上旬、すなわちお盆前に刈り取りを済ませています。
結果、鈴鹿市内は三重県内でも特に早くなったとのこと。
そうか、生活の知恵!と、簡単に納得したいところですが。

この時期に刈り取りとなると、相当な苦労が生まれます。
考えてみたら、8月上旬といえばセミ時雨まっさかりの真夏。かなり過酷な作業と推察いたします。

さらに、田植えも早めなければいけません。
4月の上旬の田植え。機械化が進んでいるとはいえ、まだまだ水が冷たい時期だそうです。

それでも台風は避けたい・・・。
生産者の方々の体を張っての作業のおかげでは育まれる稲。
この上なく愛おしく思います。

年々、真夏の台風も増えています。
それでも人は知恵と工夫、そしてたゆまぬ努力の末に歩みを進める・・・。

災害は、決して失うばかりでない、ということを知らされました。

2018年12月17日(月)『年内も全力疾走!』

夕方ニュースの「やさしいニュース」。
アナウンサーも日々、いろいろな出来事をお届けしています。

いま熟年層を中心に盛り上がっている豪華な列車旅。
きょうの「やさしいニュース」の特集『ここに技あり』では
人気の観光特急を支える裏側に迫ります。

今回は金曜日におなじみの福谷アナウンサーがリポート。
ナレーションはわたくし渡辺が担当しています。

鉄道旅はもはや、単なる移動手段でなく、車両の居住性がますます高まり
旅の楽しみが、一段と味わい深くなっています。

きょうの「やさしいニュース」のスタジオは千年屋、川北アナの二人。

今週もよろしくお願いします!

2018年12月17日(月)『(年の瀬に)御礼申し上げます』

この1年、いろんな方々に出会い、そして大変お世話になりました。
そんな年の瀬に、、、

ものをなくしやすい私は、心優しき方に救われました。

きのう、私は甲子園に大学生のアメリカンフットボール観戦に。
学生たちのガッツあふれるプレー、ファインプレーに惜しみなくエールを送るフェアプレー精神に触れ、
大満足でスタジアムを後にしようとゲートを出る寸前。

「携帯電話を落とされてませんか?」と声をかけられました。
??。

持っているはずの携帯電話を探しましたが、どこにもありません!
「それ!わたしのです。。。」

どうやら席を離れ、コートを着込んだりしているときに落としていたようです。
すかさず、小さなお子さんが私を追いかけてくれたのです。

「本当にありがとうございます!」

あのまま電車に乗り込んでしまったら、私は永遠に携帯電話とは離れ離れであったかも。。。
本当に本当にありがとうございました。この場をお借りいたし。

何かと気ぜわしい師走です。
みなさま、くれぐれも落し物、忘れ物なきよう!