2020年10月22日(木)『映画 ひとくず』

今週月曜日、
やさしいニュースで紹介した
映画「ひとくず」
児童虐待をテーマにした作品です。

目を覆いたくなるような
現実が取り上げられていて、
それは作品のために
大げさに表現されたものではありません。
ニュースなどで
問題を伝える立場として、
改めて気付かされ、
胸が痛くなるシーンもありました。

ただ不思議な映画でした。
不意に心を揺さぶられ
前触れなく、スーっと涙が流れました。
それは悲しさからくる涙ではなく
心が温まる涙でした。

ミラノやロンドンでの映画祭で
数々の賞を受賞したこの作品。
監督で主演も務められた
上西雄大さんによると
「beautiful film(美しい映画だ!)」
と、声をかけてもらったそうです。
美しい景色や映像は
全くないのになぁと
上西さん頭をかいていらっしゃいましたが、
残酷な問題と真剣に向き合って
人間の良心や人との絆を信じて
丁寧に描かれたことが
国境を越えて伝わったのでしょうか。

作品には
子役さんたちも登場しますが、
撮影中は
その子ども達に虐待のシーンで
擬似体験をさせないように
徹底して配慮をされたとのことです。

また、
緊張と緩和がもたらすのでしょうか
思わずクスッとしてしまう場面も
散りばめられていて、
人間味溢れる作品だと感じました。

上西さんは
虐待を防ぐには社会の関心が必要だと
話します。
この映画が誰かを助ける入り口になればと、私も願います。

上西雄大さんへの
インタビューなどの様子は
こちらやさしいニュース
ホームページからご覧頂けます。

上西さん、
インタビューに丁寧に応えて頂き
ありがとうございました!