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さあ、ここで、斎王についてのギモンにお答え。まだまだ知られてないことの多い斎王ですが、その基本的な謎を解き明かします。
斎王の豆知識をつけて、さらに分かりやすく、楽しく番組を見よう!


Q:斎王って、どんな人?

A:斎王とは、天皇の代わりに伊勢神宮の天照大神にお仕えしていた女性のこと。斎王は、天皇の娘や姉妹、従姉妹など、未婚の親族から選ばれ、都から遠くはなれた斎宮(さいくう)で暮らしていました。
Q:いつの時代の人なの?

A:斎王は、飛鳥・奈良時代から約660年、鎌倉時代の頃まで存在しました。672年の壬申の乱の後、天皇となった天武天皇が、勝利のお礼に伊勢へ仕わせた自分の娘・大来皇女(おおくのひめみこ)が最初の斎王と言われています。

Q:どうやって選ばれたの?

A:卜定(ぼくじょう)と呼ばれる、亀の甲羅を使った占いで選ばれました。甲羅を焼いてできた亀裂の形で候補者の吉凶を占ったとか。古代では、罪の判決や天災の原因などあらゆることを、いろんな占いによって決めていたため、斎王を占いで選ぶのも自然な方法だったようです。
 
Q:斎王は何をしていたの?

A:斎王に選ばれると、3年間ほど都で準備をしたあと、斎王群行(さいおうぐんこう)と呼ばれる5泊6日の旅をして、斎宮へと行きました。斎王の主な役目は、年に3回、10月の神嘗祭と6月と12月の月次祭の時にお詣りすること。3泊4日をかけて伊勢へ赴き、天照大神に大玉串を捧げるという祭祀をとりおこなったのです。それ以外は斎宮で貝合わせや歌詠み、船遊びなどをしながら優雅な生活を送っていました。

Q:斎王には、どんな人がいたの?

A: 660年の間に60人以上存在したと言われている、斎王。 そのなかには2〜3歳で選ばれた人や、結婚を考えていたのに結婚できなかった人、斎宮で叶わぬ恋をして愛しい人を港から見送った人、神に仕える身ゆえに恋をすることも許されず、己の命を絶って身の潔白を証明した哀しい人や、恋ゆえに斎王を解任されたり、恋人と引き裂かれたりした人など、さまざまな斎王がいたと伝えられています。
Q:斎宮って、どんなとこ?

A:斎宮とは、斎王が住んでいたところ。碁盤の目状に道路が走り、斎王が住む建物や、神を奉る場所、斎宮を管理するそれぞれの役人の建物などがたくさんあり、斎王をはじめ、500人以上の人が暮らしていたと言われています。斎宮は地方の国司よりはるかに大きい、もうひとつの都を思わせる一大都市でした。斎王が代わるごとに新しく造られたようです。

Q:どこにあったの?

A:今の三重県多気郡明和町あたりにあったと推測されています。住宅地を作るため地面を掘ったところ、土器のかけらや、昔の建物の跡が出てきて、ここに大きな都市があったことが分かったのです。戦後ようやく遺跡が発掘されはじめ、今も発掘調査が行われているのですが、その全貌が明らかになるにはあと200年ほどかかると言われています。
Q:どうして伊勢神宮の近くじゃなかったの?

A:斎宮は伊勢神宮から10km程離れていたので、お詣りする時は2泊3日かけて行きました。斎王の最大の役目は、神様が怒らず国民を守ってくれるようお祀りすること。それをきちんと行っていることを知らせ、また、2泊3日の大パレードをして、朝廷の権威を示したのだろうと言われています。

Q:斎王の役目はいつまで続いたの?

A:斎王が役目を終えるのは、天皇が次の天皇に位を譲った時や、天皇や斎王の身内が亡くなった時、または斎王自身が病気にかかった時などでした。長い人で、50年も務めた斎王もいるとか。役目を終えるまで、決して都へ帰れなかったそうです。
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